あだ名 ツノ太郎 ページ30
歌っていく内に
最初は堅かった表情の彼も
段々と柔らかく笑うようになった
あぁ、これだから歌うのが好きなんだ
？「貴様は、僕を恐れないのだな」
『ん？…なんで？』
歌も終盤を迎えたところで
彼が嬉しそうに微笑んで言った
また訳が分からず疑問を投げると
何故か再び微笑まれた
変な奴…と呟いても聞こえたはずなのに
微笑んだままで、ちょっとその顔を崩したくなってくる
『…そうだ！恐れないからあだ名もつけてしまおうか！』
？「…あだ名をか？」
『あぁ！この際だからクソダサいのをつけてやる』
？「ふふ…いいだろう、僕が許可しよう」
テメ絶対王族だろとは言わないでおこう
許可(笑)も頂いたので彼のあだ名を考える
クソダサいの…うーんどうしよっかなあ〜
あだ名の大前提は名前から文字ったりするが
それは知らんから、特徴から取るか
『…ツノ、よしツノ太郎！ツノ太郎に決定だ！
異論は認める！』
ツノ太郎「ツノ、たろう…っふふ、ふくくくく…
いや、異論なしだ。いいだろう！」
『あっはーー！！！決定しちゃったな！！』
クソダサー！と笑った私と同じように
大きく口を開けて大笑いをするツノ太郎
その姿はまるで初めての友人を持ったようだった
『っひー…はー、はー……ひぃ、おもしろ…』
ツノ太郎「僕も…ふぅ、こんなに笑ったのは初めてかもしれんな」
それは良かったと言いながら
目尻に溜まった笑い涙を人差し指で取る
笑いも落ち着いたところで
ふとツノ太郎が言ったことが気になった
『そういえばツノ太郎は何でここに来てたんだ？廃墟同然だぞ？』
ツノ太郎「む…？あぁ、廃墟だからいいのだ
人目につかないしな」
『廃墟だからいい？廃墟が好きなのか』
私の言葉にあぁそうだと正解を伝えられた
人目につかないってことは
絶対探されてる身って事だろ？
やっぱりテメー王族かなんかだろ
とは口が裂けても言わない
ツノ太郎「まあ廃墟よりガーゴイルが好きだが」
『ガーゴイル？へぇ、語れば長くなるタイプか？』
ツノ太郎「ふふ、聞くか？」
…目がマジだな
コレは長くなるタイプだな絶対
まあ異世界のモンスターを知るのも面白そうだし
寮にあがらせて夜更かしするか
『じゃあ寮にあがっていけよ
ホットミルクでも飲みながら聞こう』
そう言って手を差し出すと
一瞬、キョトン顔をされたがすぐ微笑んで
ツノ太郎「全く、お前には驚かされるばかりだ」
と言われた…褒め言葉だと取っておこう
結果、深夜三時まで聞かされた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 133人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ツイステ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
飽き性(プロフ) - 哭狼さん» ┏○"ありがとうございます！ありがとうございます！！最新話への感想もまた丁寧に細かく…！(｀；ω；´)今後もお楽しみくださいませ！ (2020年6月30日 8時) (
レス) id: efa533199f (このIDを非表示/違反報告)
哭狼 - コメント失礼します、魔法石を守るモンスターに攻撃では、なく話し合いで解決しようとする優しい姿勢、とても素敵で尊敬しました。読みやすく展開も想定が出来なくて続き気になりワクワクします、改めて此の真鏡の瞳という作品が大好きです！すごく面白かったですm(__)m (2020年6月29日 21時) (レス) id: adf4aefcff (このIDを非表示/違反報告)
飽き性(プロフ) - 哭狼さん» 哭狼さんとてもご丁寧にありがとうございます…！！さらに数々の光栄なお言葉、飽き性でも頑張れますありがとうございます…！！ (2020年6月28日 3時) (レス) id: efa533199f (このIDを非表示/違反報告)
哭狼 - 飽き性さま初めまして真鏡の瞳、設定と物語が素敵で惹き込まれて一気に読んでしまいました大好きです！応援していますm(__)m (2020年6月27日 23時) (レス) id: adf4aefcff (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：飽き性 | 作成日時：2020年6月2日 21時
