素敵な水中散歩 ページ24
するといきなり肺が動きを止めた
まるで空気を受け付けないと拒否反応を示したようだ
気付けば喉がカヒュッと苦しくなってきた
『ふ…ろいとっ、はや…く』
フロイド「うんうん、もーすぐだよぉ」
私の足取りが重くなると
フロイドが横抱きにして階段を一気に登りきって
そおれ！と私をそのまま水槽へ投げ込んだ
てか水着効果はないのね！ですよね！
せっかく貰ったドレスがびしょ濡れだが
息苦しさはなくなり、地上と同じように呼吸ができた
『す、すっげぇ…』
こんなに悠々と水中をゆっくり眺められるなんて…
魔法薬マジ凄いな、創案者天才。
すると上の方でドボン！と
おそらくフロイドが飛び込んだ水音がして
振り返ると明らかに人間ではない姿が目に入った
『フロ…イド…？』
フロイド「あは、今日のクマノミちゃんはいろんな顔するね〜」
淡い緑に白い肌、ひらひらとなびく尾ひれに背びれ、
身体の所々を這うような独特な模様、
何よりも凄く長い、全長何メートル？？
その姿は深く考える必要もなく、人魚だった
『きみ…すごい…きれい、だな』
フロイド「！ そーお？ありがとぉ、クマノミちゃん♡」
うっとりした顔で私の頬に鋭い爪を滑らせ
ぬるぬるとした手で撫でた
うわ、背筋がゾクゾクするし、顔が良い。
芸能界で何度もイケメンな顔は見てきたが
この世界は下手なイケメンよりもクオリティが高い
…失礼だけど誰も聞いてないからヨシ
フロイド「ジェイドもアズールも人魚なんだよぉ」
『え！？そうなのか！近い内に見てみたいな！』
フロイド「見たい？いいよぉ、呼んであげる〜」
え、呼べんの？と驚く私に構わず
フロイドがマジカルペンを一振りする
魔法石がキラキラと輝いたかと思えば
魔力で出来たっぽい小魚が出てきて、何処かへと泳いでいった
おそらく伝書鳩と同じ役割なのだろう
フロイド「後で来ると思うよぉ」
『お仕事が早いことで…ありがとうフロイド』
そう言ってお返しにフロイドの頬を撫でると
彼の全身がぬるぬるの液体で覆われているようで
撫でたというよりかは手を滑らせた感じだ
それでもフロイドは嬉しいようで
自ら頬を擦り寄せている
かわいい…けど何この甘ったるい雰囲気、
凄いドギマギするんだが
『えと、フロイド？泳ぐんじゃないのか？』
フロイド「あ〜、そうだったぁ〜泳ごぉクマノミちゃん」
『はぁい』
フロイドはニコニコして私の両手首を優しく掴み、
ヒレを水になびかせて私を引っ張った
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飽き性(プロフ) - 哭狼さん» ┏○"ありがとうございます！ありがとうございます！！最新話への感想もまた丁寧に細かく…！(｀；ω；´)今後もお楽しみくださいませ！ (2020年6月30日 8時) (
レス) id: efa533199f (このIDを非表示/違反報告)
哭狼 - コメント失礼します、魔法石を守るモンスターに攻撃では、なく話し合いで解決しようとする優しい姿勢、とても素敵で尊敬しました。読みやすく展開も想定が出来なくて続き気になりワクワクします、改めて此の真鏡の瞳という作品が大好きです！すごく面白かったですm(__)m (2020年6月29日 21時) (レス) id: adf4aefcff (このIDを非表示/違反報告)
飽き性(プロフ) - 哭狼さん» 哭狼さんとてもご丁寧にありがとうございます…！！さらに数々の光栄なお言葉、飽き性でも頑張れますありがとうございます…！！ (2020年6月28日 3時) (レス) id: efa533199f (このIDを非表示/違反報告)
哭狼 - 飽き性さま初めまして真鏡の瞳、設定と物語が素敵で惹き込まれて一気に読んでしまいました大好きです！応援していますm(__)m (2020年6月27日 23時) (レス) id: adf4aefcff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：飽き性 | 作成日時：2020年6月2日 21時
