余興などとは言えない ページ9
しかし後ろから迫るのは
広範囲の氷と、速攻型の爆発
何度も氷山の直線攻撃が絶えない
それにもう一メートル内に爆豪も来る
するとその瞬間、後ろでそこらの地雷よりも
大きくてド派手な爆発が起こったかと思えば
ピンク色の煙の中から……
それは、いつかのロボにあった装甲の一枚に乗った
緑谷出久の姿があった
『──ハハッ！最高だ緑谷！！』
爆豪「デクゥ…！俺の前を行くんじゃねぇ！！」
轟「くっ…！！」
互いに妨害行為をやめ
爆豪の爆発音に、氷を滑る音、
私は適度だが、敢えて地雷を踏み抜いて
さらにジャンプ力を加速させる
楽しすぎて何も考えれない
次にどうするかなど考察する暇も余裕もない
『それは長く続かず失速するぞ緑谷！
さあどうする！どうするか見せてくれ！！』
緑谷の真下まで来て
多大な期待を彼に寄せる
一秒の景色が走馬灯のように遅く見えた
彼は、緑谷はこの私を、私の肩に両足をつけ、
ロボの装甲を私の目の前で地面へ振りかぶった
素でやばいと感じた
咄嗟に右肩を下げ、緑谷の油断を誘ったが
無駄な足掻きというやつだった
──ガゴンッ
此奴ッ…！！！！
瞬間、目の前がピンク色に染った
マイク《なんと緑谷！コンボで高速妨害ィィ！
地雷源スペース突破ァァ！！》
あぁまずい！まずいまずいまずい！！
この私を踏み台にしたというのに
絶対強者だと言われた私が二位だというのに
楽しすぎて冷静になれない！！
そして無意識の本能か
緑谷が手放したロボの装甲を掴み
すぐさま重厚な機械羽根へ変化し身に付けた
馴染むまで少し時間がかかってしまう
間に合わない、間にあわない間にあわない！！
マイク《雄英体育祭！一年ステージ！！》
あぁ…
マイク《序盤の展開からこの結末を、
誰が予想出来たー！！？》
あぁ…！
マイク《今！ビジョンに帰ってきた
その男ー！！》
あぁぁ！！
マイク《緑谷出久の存在はァァア！！》
なんてことだ！！
マイク《数コンマで二位！A！！
三位！四位！五位ィ！続々とゴールインだァ！！
順位は後でまとめるから、とりあえずお疲れ！》
肩で息をするのはいつぶりだろうか
いつもは余裕ぶっこいて荒々しい息などしなかったというのに…
あぁ…とても楽しめた
余興にしては暑すぎるくらいだ
足の力を抜き、地形変形で椅子を作り
座り込み深呼吸を繰り返す
ハハ…口角が上がりっぱなしだ…治らねぇ…
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作者名：飽き性 | 作成日時：2020年5月27日 21時
