それぞれの関門 ページ8
もう体操服の耐久度がもちそうに無いので
モモンガもどきスタイルをやめる
すると丁度いい所に
ジャンプ台となりそうな
峰田の頭がそこにあるではないか
しかも轟も私に追いつきそうな距離だった
だが峰田は私に気付いていないし、好機だ
峰田「ざまーねぇってんだぁあ！
くっっらえ！オイラの必殺ー！！
ガッ──！！？」
『失礼〜』
ボヨンッという音と共に
足下スレスレに濃い緑の金属質な腕がスカった
峰田から見れば自身の目上スレスレだ
峰田「ﾋｴｯ──ぶえっ！！」
緑谷「み、峰田くんっ！」
マイク《さあー！いきなり障害物だァ！！
第一関門！ロボインフェルノォ！》
おお、久しいな物騒すぎるロボ
《ぶっコロオオス！！》
私をロックオンした鉄クズは
早速と言わんばかりに手を伸ばしてくる
私は全身を使いその場で一回転をし
片脚を伸ばして、その手を蹴り落とした
さらにそれすらもジャンプ台にして
轟が起こしたであろう土煙から脱した
そして急降下して着地すれば
少し先をリードしていた轟と並走する形になった
すると次は大袈裟な綱渡りのようなステージが現れた
だがそれで足を止めることはない
轟は綱を凍らせ、スケートのように滑っていく
対して私は一旦短い距離で飛び、
ギリギリの所で斜めに柔らかくしジャンプ台を創った
減速する度に回転しては
地面をジャンプ台にし、加速しつつ飛ぶを繰り返す
マイク《さあ！先頭は難なく
轟とAが同列で一抜けしてっぞォ！》
轟「くっ！」
『！──よっと！』
マイク先生の実況に少し焦り始めたのか
轟が横槍のようにいきなり氷が塞ごうとしてきた
マイク《先頭のワンツーが戦闘開始だァー！？
いきなり轟が横槍するが、
Aはものともせず避けたァ！！》
轟「流石に掛からねえか！」
『私ばかり見ているなよ？』
轟「！ 爆豪…！」
さりげなく上空から爆豪は虎視眈々と
轟と私を狙っているのだ
彼は後半から本調子が出てくるようで
段々と私達との距離を詰めている
順位の結果は次の関門にて決まることだろう
マイク《さあ、早くも最終関門！
隠してその実態は…一面地雷源ッ！！》
その光景に思わず足を止めた轟を見て
ニヤリと笑って一足先に行かせてもらった
地雷を踏み抜いても構わないが
後半の妨害もしたいから
小さな範囲でジャンプ台を作っては
片足で飛ぶしかないな
代わりにジャンプ力も距離も短くなるが
普通に避けて走るよりは速いのは確実だ
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作者名：飽き性 | 作成日時：2020年5月27日 21時
