【MHA/d.!】無腕の女王様2 (ページ32)

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優しく残酷な負けページ32

場外を回避した氷壁は
私を囲むように作られる

ふむ、どうしたものか
なんて考えていても氷は迫ってくる

『脆そうな氷だな』

靴を金属加工にトゲを造り
氷を蹴って割る、また来ればまた蹴る

上着…は投げ飛ばしたんだった
タンクトップの腹部部分しか使えないので
それを破り、伸ばして防炎素材に変える

マイク≪氷を蹴って割っていく！
　靴をアイスピックみてえにしてんなアレ！
　てかA毎度露出してねえか！？≫

悪かったなおい

とりあえず大きめの球体を自分を隠すように造る
外側には何度も出し入れするトゲを動かす
多分これで完全に凍ることは無い

マイク先生の実況が聞こえなくなるけどな

んで、こっから球体を三つに割る
その中のひとつに私が潜む

球体を地面の手によって空中に飛ばして
轟に向かって三つすべて投げる

炎さえ使えば、そんなの関係ないが…

左手を前に出し…ていないな
まだのようだ

『お疲れさま』

球体の割れ目から出ていき
彼の身体を抱きしめ、耳元で囁いてから
身体を曲げて膝で彼の首を打った

轟「かっ…――。」

氷壁も私の変形も解けて
崩れ落ちていく

倒れゆく彼の身体を布の腕で支える

ミッド「…轟くん行動不能、Aさんの勝利！！」

マイク≪Aの撹乱に手も出ずに気絶！
　身体のしなやかさもやっべぇA！決勝戦進出ゥゥ！！≫

歓声のシャワーから守るように
彼の身体を覆うように姫抱きで保健室に向かった

軽い足取りで保健室に到着
もう一本の腕をつくりノックをする

返答は聞かずに失礼しますと
リカバリーガールに断りをいれた

リカバリー「いらっしゃい、その子の治療だね」

sn「リカバリーガールは緑谷くんの治療で疲れたでしょ
　俺がやりますよ陛下」

『ああ、頼むよ』

轟をベッドに降ろして
しんぺい神に任せる

リカバリー「助かるよ軍医神
　…にしても凄い戦いをするね、あんたは」

『対人戦は飽きるほど、やったのでね』

リカバリー「ほんと、お手上げだよ…」

手をあげる彼女に微笑んで
ぺ神にどうだ？と轟の様子を聞いた

sn「うん、かすり傷だけで
　起きるのに体力もそんな使わなくてよさげやね
　二～三分したら起きるよお」

『よしよし、じゃあ私はもう行ってくる
　彼をよろしくな』

sn「は。」

スライドするドアを閉めると
またショッピとチーノが出迎えてくれた

sp/cn「お疲れさまです陛下」

『ああ、ありがとう』

先行く彼らの背についていった。