圧倒する勝利を ページ14
下ではムチが振りにくいので
心操に持つように指示した
軽量化もしてあるのでさほど握力は要らない
心操は少し嫌な顔をしていたが気付かないふりをしておこう
周りの様子を見ると
私を狙うのは二〜四組ほどか
大体は緑谷チームに向かったようだな
マイク《ヤベェぞ心操チーム！！
防御は攻撃なりの言葉通りすぎて無双だぜ！
誰かアイツら止めれんのかァ？！！》
──「アーッハハハ！アーッハハハ〜！」
するといつぞやの峰田の声がくぐもって聞こえた
しかも凄い高笑いの仕方をしている
声は障子からして……あぁ！
彼特有の腕を大きく開き、肌色の隠れ蓑が出来ている
くぐもった声からして峰田はその中だと気付いた
『ほう！中々に面白いことを思いついたな！』
峰田「発想力は凄いけど、
それは僕対策が出来てないよねぇ〜！！」
心操「なんか大量に投げてきたぞ！」
障子の隠れ蓑の中から粘着質のボールが
怒涛の勢いで投げられるが、焦る必要は無い
『対策済みだ！ショッピ！』
sp「言われずとも！」
ショッピの個性を忘れたか？
投げられれば飛び道具と判断するんだから
余裕で軌道をズラせる！
私の予想は期待通りに紫のボールは直角に曲がり
無差別に飛び散っていった
峰田「マジかよ！？結構な量投げたのにー！！」
「仕方ないわ峰田ちゃん、緑谷ちゃんを追いましょう」
おや、この声もくぐもっているが梅雨だな
見かけないと思ったら彼女も中にいるわけか
障子は緑谷チームの居る方へ足を走らせ、
峰田の悔しがる叫び声が遠ざかっていった
心操「…完璧すぎて嫌いになりそうだよアンタ」
『褒め言葉として受け取っておこう』
しかし…試合の半分、八分経過しても
ムチの守りかごに誰も挑んでこず
つまらなくなってきた
実況のマイクによって中間順位が発表される
ふむ…轟達と私達は確定だな
おや、爆豪が落ちているじゃあないか！
表記されたゼロポイントに半笑いしてしまう
チーノもショッピも笑って…というか爆笑だ
cn「アハハハハハ！！ダッセー！
宣誓俺が一位になる人ダッセー！！」
sp「あんだけ豪語しといてっククッ…
ざまぁないっすねぇぇ！！」
遠くで、うっせぇ死ね！！と聞こえた気がする
幻聴かな、いや言ったろうな多分
心操「この二人アイツに恨みでもあんの？」
『煽るのは彼らにとって日常だから…』
心操「悪ガキかよ」
ぐうの音も出ない
ほら私達のグループは童心を忘れない大人だから…
いやこれ何言ってるか分からないな
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作者名：飽き性 | 作成日時：2020年5月27日 21時
