超成長? ページ6
そして自給自足しながら特訓の日々を
三週間、難なくメッソンはこなした
しかも…たった三週間で進化した
『おま、早くないか…?』
〈ジメ〉
『しかも暗い色増えたなあ…』
確かに、確かにな?
この三週間は濃かったぞ?
三日前なんかは野生モンスター来たしな?
私が蹴り飛ばしたけど、なんかその日から
穴蔵の周りに罠を張り始めて凄いって褒めたけど
流石に早すぎないか?
もしかして特性が超成長なのか?
〈ジメ?〉
『え、あ…あぁ、すまん驚いただけだ
…いやにしても成長が凄いな』
そう言いながら撫でると
照れたように顔を伏せ、頬をポリポリと掻いた
うん、進化して見た目が変わっても
可愛さはやっぱり変わらんな
『たった三週間でこんなに冷静沈着で
頭脳明晰になって…本当に凄いぞ』
〈ジ、ジメ…!〉
『ふふ…あ、でもそれで傲慢になるなよ?
上には上があると覚えておけ、見下すことはするな』
いいな?と言うと
分かっているという風に力強く頷いた
よしよし、良い子だ…
でも傷が目立ってきたな、訓練中も
擦りむいたり目を傷つけてしたから…
強くなったとは言え達成感よりも
罪悪感の方が高い…申し訳なくて彼を慈しむように撫でた
『…本当にすまない、私は傷付けることしか知らなかったから…回復の仕方が分からないんだ』
〈…ジメッ〉
顔を俯かせ、自分は本当に情けないと思う
私は軍人で、如何にモンスターを退ける事しか知らない
モンスターの弱点、急所、嫌うもの…
今じゃ何の役にも立たない悲しい知識だ
すると頬に冷たい感覚が広がり
コレはメッソンの手だとすぐに分かった
『…慰めてくれるのか?ありがとうな』
〈ジメ…!〉
私と目が合ってパッと手を離し、
ほら早く訓練がしたいと戦闘態勢を取った
やっぱりこの子は優しいな…
私はふっと笑って、はいはい分かったよと
準備運動を始めた
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作者名:飽き性 | 作成日時:2022年3月5日 2時