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私が生きていく世界 ページ2

私は戦場に居た……はずだった。

モンスター達が焼いた野原と
人間の科学が焼いた野原と

モンスターと人間の血が飛び交って
鉄臭くて腐った匂いが染み付いた空気と

必死に生にしがみつく醜い私の姿が…

あった……はずだったのだ。


『ここ…は……どこだ…?』


草花が生い茂り、川は透明な水が流れ、
私の吐く息が汚いほど空気は澄み渡り、
そこはまるで天国にでも迷い込んだようだった

私が見ていた景色とは
天と地の差ほどに逆転していた

だがまあ流石に、私の姿は変わ…っている。

自分の身体に目を見張る
両手には血の一滴もついておらず、
血の匂いもなく、敵意の気配もなく、
持っていたはずの武器すらない…

ただ変わっていないのは軍服だという事だけ…
つまりは、新手のモンスターか!?

そうか幻覚か!と気付き、
自分の指一本を折ろうと手にかけた時

後ろから草むらが動く音がして
すぐさま振り向き、戦闘態勢を取った

だが困った事に武器がない


『くそっ…出てこいモンスター!
 お前をたお……し…て……』


私は最後まで言葉を紡げなかった

だ、だって…恐る恐る出てきた上に
凄くメソメソしてこちらを見上げているのだ

しかも知らないモンスターだし、
よくよく見ても敵意の一欠片もない…
そりゃ私だって毒気が抜かれるさ

でもそれでも囮の可能性もあるので
そのモンスターから長くは目を離さずに
周りを注視する


『……お前、仲間はどうした?』


気配も敵意はないようだし、
試しにメソメソしたモンスターに問いかける

すると驚いた事に、言葉が通じたのか
メッソメソと鳴いて首を横に振った

その事にしばらくフリーズしたが
モンスターに、いないのか。と確認を取った


『…お前、私を襲わないのか?』


また問い掛けると、なんで!?と言うように
先程より大きく首を横に振った

いやこっちこそ何故と思っているんだが

…とりあえず、襲う気はないらしいので
身体の力を抜いてそこでゆっくりしゃがみ
楽な体勢で座り込んだ


『……さて、どうしたものか』


メソメソするモンスターを困ったように見つつ
この現状をどうしようか考えた

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設定タグ:ポケモン剣盾 , キバナ , 夢小説   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:飽き性 | 作成日時:2022年3月5日 2時

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