• ページ35
――――――喜多見side
喜「まずいな…っ…。」
ガスの警報機の音が鳴り響く。
意識が朦朧としてくる。
何とか動脈を遮断することはできた。
あと少し、あと少しメスを入れられれば……
喜「くそっ…！」
カシャンとメスを落とし、倒れそうになったその時だった。
音「ガスが下に溜まってる…！立ってしっかり息吸って！」
音羽先生により、上にしっかりと立たされる。
音羽先生はそのまま、続きの処置に取り掛かる。
喜「げほっ…、なんで…」
音「貴方を見殺しにすると、私の査定に響いて困るんですよ！」
そういう音羽先生に、俺は苦笑いをする。
やはり彼は、優秀な医師だ。
音「ひっぱりますよ！」
「「せーーの！」」
二人の力で根津さんを鉄筋から引き抜いた。
喜「……やっぱり必要でしょう、筋力。」
音「普通の医者はこんなことしません！」
いつ引火するかわからない。
すぐに脱出をしなければ。
喜「根津さん！帰れますよー！」
そう言いながら、二人で抱えて部屋を出た瞬間だった。
充満していたガスに引火し、大爆発が起きた――
――――――――――
ドカーーーンッ
建物の大半が吹き飛ぶ大爆発を前に、私たちは絶望する。
喜多見チーフは、音羽先生は、根津さんは無事なのか。
そう思っていると、煙の向こうから3つの影が見える。
根津さんを抱える、喜多見チーフと音羽先生だった。
比「うそ……」
皆驚きのあまり固まってしまう。
とにかく無事でよかった。
ここからは、私たちの番だ。
「ストレッチャー、バッグボード運んでください！」
――了解！
「根津さん、大丈夫ですかー！」
根津さんからストレッチャーへ移していく。
喜「下肢加圧からかなり…」
音「ショック状態で…」
「喜多見チーフ、音羽先生黙っててください！」
必死に喋ろうとする二人を、ぴしゃりと黙らせる。
「大腿部の加圧時間は相当長かったと思います。早急に搬送を。またショック状態なので、酸素10L投与と点滴全開投与お願いします！」
蔵「了解！」
根津さんが搬送されていく。
これでひとまず、根津さんは大丈夫なはずだ。
「ミンさん、徳丸くんは喜多見チーフと音羽先生に酸素投与を。急いで！」
徳&ミ「「はい！！！」」
今この場では、喜多見チーフと音羽先生も患者だ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 260人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「TOKYOMER」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
燐火(プロフ) - まいかさん» コメントで相手に伝えるべきなのか、すごく迷っています。楽しみにしていると言ってもらえて嬉しいです！頑張りますね！ (5月5日 13時) (
レス) id: 2e220d2019 (このIDを非表示/違反報告)
まいか(プロフ) - また同じような事が起こるかもしれないので少し注意はした方がいいかもです、、。いえいえ！この作品凄い好きなので更新楽しみにしてます！ (5月5日 12時) (レス) id: b41f0359ae (このIDを非表示/違反報告)
燐火(プロフ) - まいかさん» 見てきましたが、ここは一緒にならないだろって所も同じでしたね…。投稿日からこちらが先と分かっては貰えそうですが、言うべきか迷いますね。自分では気づかなかったと思うので、ご報告感謝致します。 (5月5日 1時) (レス) id: 2e220d2019 (このIDを非表示/違反報告)
燐火(プロフ) - まいかさん» そうなんですね…。情報提供感謝いたします。もしそうだったとしたら悲しいですが、そうでないことを祈ります…。近々連載も再開できればと思っているので、今後ともよろしくお願いします(^^) (5月5日 1時) (レス) id: 2e220d2019 (このIDを非表示/違反報告)
まいか(プロフ) - 違う作品が燐火さんが書いているものと似ていると思います。話の流れとか、夢主が話している言葉など丸パクリの部分が多々あるので、、。ちなみにMERの男主の喜多見先生の弟 という作品です。私は似ていると感じたのですが違ってたらすみません (5月4日 22時) (レス) id: b41f0359ae (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：燐火 | 作成日時：2021年9月27日 20時
