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『妬くって…』
しかめながらも笑う轟くんの顔から目が離せなかった。
轟「そのままの意味だ。…受け取り方は色々あると思うけどな」
轟くんは勝己くんに嫉妬したのかな。
そうだったら、
そうだったら私はなんて答える?
『反応に困るよ…』
轟「すまねぇ。」
違う、謝らせたいわけじゃない。
『違うの、頭の整理追いつかなくて、自惚れかもしれないけど、轟くんの嫉妬は好意だと思ってる。』
ここまで言うと引かれるレベルだ。
轟「答えはすぐに出せとは言わない。改めて告白していいか、千里。」
轟くんは優しい。
そんな彼に惹かれるところはある。
轟「千里、好きだ。」
真っ直ぐに私を見つめ、暖かく抱きしめてくれた。
今まで傷んでた心がジーンとした気がした。
『ありがとう。轟くん、』
轟「それより、」
『ん?』
轟「千里はホイホイ男を部屋に入れるのか?」
『へっ?』
轟「いや、俺なんかをいきなり部屋に入れてくれたから」
『違うよ!轟くんだから入れたんだよ!上鳴君とか峰田くんだったら絶対入れないし…!』
轟「でも、」
ゆらりと動いた轟くんの影
ドサッ
腕を取られ床に押し付けられた。
『きゃっ』
轟「…俺のこと、もっと男として意識しろ、」
床に押し付けられ、耳元でそう言われた。
『ふっ、耳元は…ダメ。』
轟「耳元、弱いんだな。」
『弱くない……から、』
轟「……そうは見えないけどな」
轟くんは私から退き、床に寝転がったままの私を起こしてくれた。
轟「襲われると思った?」
『分かんない…』
正直に言うと襲われると思った。
けど、それを言って間違えてたら恥ずかしいから言うのはやめた。
轟「俺は病人にそんなことするほど馬鹿じゃねぇよ。」
『微妙に優しいんだね。』
不敵に笑った轟くんはとてもかっこよかった。
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かっちゃん - 早く続きが気になります! (2019年1月16日 16時) (レス) id: 1e0698d648 (このIDを非表示/違反報告)
、 - 続きどちゃくそ気になります (2019年1月11日 19時) (レス) id: 73a3d9ce80 (このIDを非表示/違反報告)
遊星(プロフ) - 素敵な話なのに更新停止は勿体無いです。早く続き読みたいです。 (2019年1月6日 23時) (レス) id: cc3dcebb37 (このIDを非表示/違反報告)
けい - くぅ〜!!夢主ちゃん幸せになれー!落ちはかっちゃん希望です!更新頑張って下さい!! (2018年12月27日 19時) (レス) id: 53eea32dce (このIDを非表示/違反報告)
粼 真緒(プロフ) - 凄く面白いです!落ちは轟くんが良いです(≧∀≦) (2018年12月27日 2時) (レス) id: ea9de3da8d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:凛。 | 作成日時:2018年9月22日 16時