面倒な依頼 ページ8
『………はぁ、漸く帰ってくれたか』
?「Aお嬢様、大丈夫でございますか?」
『大丈夫じゃないわ。暫くの間忙しいのは本当だし、さっさと全部終わらせて、これからの事も考えなきゃいけないから。毒入りご飯、お願いしていい?ノーバート』
ノーバート「かしこまりました。少々お待ち下さい」
ノーバートが部屋を出ていく
この
暗殺術も持ってるから、多少信用はできる男だ
『面倒事にならなけりゃ良いんだけどなぁ……面倒事だけは避けておきたい』
?「おや、Aお嬢様。何か嫌な事でもございましたか?」
『ゲッ……ツボネ、来てたのか』
ツボネ「はい、来ておりました。貴方様に重大な仕事をお願いしたいと旦那様より、仰せつかってきました」
『父さんから?十の娘に重大な事を頼むとは、何事?面倒事?』
ツボネ「こちら、重大な仕事の書類にございます。確かにお渡ししましたぞ。それでは、私はこれにて失礼しますね」
『ありがとう、ツボネ。父さん達に、“娘に重大な仕事を押し付けるんじゃないぞ”って言っててくれる?本当に面倒くさい』
ツボネ「かしこまりました。お伝えしておきます」
ツボネは頭を下げて、この場を去った
これで少しは、やりたい放題出来れば良いんだけどな
親父に面倒事を押し付けられるのは、もうごめんだな
あまり関わらない方が良い
流石に転生して十年しか経ってない私に、
不安ばっかりだ
フラン「主様、大丈夫か?」
『フラン!大丈夫だよ、心配してくれてありがとうね。レミィ、コドクも出てきな』
レミィ「ご主人様!」
コドク「主〜、嫌なことあった〜?」
『父さんに面倒な仕事を押し付けられた。ある豪邸の当主を殺れってよ。しかも結構厳重な高性能防犯グッズに包み込まれた部屋に居るから、どんな奴でも侵入は無理だってよ。かの有名な“幻影旅団”でも無理なんだそうだ』
フラン「主様の親父さんは、本当に面倒くさいよな。主様、これは受けるのか?」
『まぁ……受けてみるよ。殺り甲斐あるし、兄弟達にも示しがつく。それに、レミィ辺りなら余裕でいけそうだ』
レミィ「えっ!?オレ!?」
『フランだと途中までしか行けなさそうだし、コドクだと怖がられる見た目だから売られる可能性がある。お前、蛇だから何とかなりそう』
レミィ「……オレ…頑張る」
頑張れ、レミィ
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作者名:ワニとトリ | 作成日時:2020年4月24日 19時