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お目当てのケーキをゲットし、いつも通り帰宅ラッシュに見舞われ、何とか駅まで辿り着くことが出来た。
沢山の乗客で溢れていたが、ケーキは死守したので箱の歪みも見られない。
改札を抜け自宅までの道を進み始めると、突然後方から肩を叩かれ、緩みきった顔で其方を振り返ると、
『こんばんは』
声を掛けてきたのは最近隣に越してきた 橘花 圭太(ﾀﾁﾊﾞﾅ ｹｲﾀ)だった。
私よりも3つ程年上で、何でもこの辺りに転勤してきたらしい。
近所では何故か良い噂が回っているが、偶に目が笑っていない時があり、正直私は苦手なタイプだ。
『こここ、こんばんは!!!!!!!!!!!!!!』
完全に緩み切った顔を無理矢理に戻し、営業スマイルに近い笑みを浮かべる。
____いつから後ろに居たのだろうか。
一瞬嫌な予感したが、気の所為だろうと振り切り、急いでいる等と適当に言い残し、私は早足で自宅へ急いだ。
.
続く
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作者名：紫雨 | 作成日時：2018年6月6日 15時
