アマレッティ。

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玉森SIDE












授業終了のチャイムが鳴って、

急いでワイシャツを脱ぐ。




中の体操着一枚になって

教室から出ようとすると


待ってよ〜！って宮田が追いかけてきた。








宮「たまぁ、


あんな授業中寝てたのに

起きるの早すぎるって、はっは(笑)」








脱げない！って笑いながら

マイペースに着替える宮田の横で



早くしてってば！って、地団太踏む。







もう、本当に…

いつになったらこいつは学ぶの？




今日はミーティングなしで

すぐに試合って

朝、キャプテンが言ってたのに。







宮「おっけ〜」


「ｯうし！」







"ねぇ、裕太！今から試合？

ついてっていい！？"





"私も行きたい！"







はいごめんね〜、道開けてね〜

って適当に交わすんだけど







宮田くんときたら…、

今から行くからついてきていいよ！



なーんて言うの。







後ろ見たら、女の子いっぱい。


なんか一緒に走ってついて来た。







「やばやば(笑)勘弁してよ」


宮「いーじゃん」




歩いてる先生も、

廊下走るなよ〜って言うけど

圧倒されてちょっと笑っちゃってる。







体育館着いたら

すげー連れてきたな。って

キャプテンも笑ってた。











急いでバッシュに履き替えて

靴底を手のひらで慣らす。



地面を思い切り踏ん付けて

キュッ！って音が鳴ったことを確認して

整列した。







"相変わらずすげーな(笑)"


"ま、俺ら見られてるほうが気合入るもんな"





俺らバスケ部には

ファンクラブまでできちゃってるらしい…




みーんなモテモテだし、

この前クラスの女子は


"バスケ部ってだけでかっこいい"、とか

"私はサッカー部派！"



みたいなこと言ってた。










体育館の入り口は、

すでにもう人だかり。










でもその中に、







"いちごちゃん"の姿はない。









『今日、


部活見に行ってもいいですかっ』






そう言ってくれたのにな。






ふっつーに楽しみだったし

なんなら…


いつもよりもいいプレイできる、って

めっちゃ気合い入れたんだけどな。






もう少ししたら、

来てくれるかな。







そんなこと考えてたら、

笛の音が鳴ってハッとした。



















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