1「優しさ」の意味 SH ページ5
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「あのね、僕、Aちゃんのことが好きなんだ。
付き合ってくれない？」
そう言われてすっごく嬉しくて。
真面目で、恋愛になんて興味無さそうなおっぱの方から告白してくれるなんて、夢みたいだった。
でも私にはそんなおっぱに、最近不満がある。
_____「優しさ」の意味
「弁論大会 優勝 高校二年 キムジュンミョン
おめでとう！」
壇上にいるおっぱは、他のまぎれもない、私の彼氏。
１つ年上のジュンミョンおっぱだ。
勉強はよくできるし、人望は厚いし、イケメンだし。
身長がちょっと低めなのだって、私の身長が低いから問題ない。
「おはよ！A！」
朝はいつも駅で待ち合わせして一緒に学校に行くし
「おやすみ」
夜はいつもカトクであいさつして終わる。
要するに一日中構ってくれるということ。
ただ、そんなおっぱが私に構ってくれなくなる時があって…
それは、「試験期間」というもの。
普通の学生のいう、「試験期間」は、試験前の最悪でも三週間前からだろう。
でも、おっぱの言う「試験期間」は、試験前の一ヶ月と一週間前のことを言うんだ。
だから、一ヶ月と一週間前が来ると
「じゃあA、試験期間に入るからカトクは無しね？
朝は一緒に行こうね？」
まず、夜のカトクが無くなる。
それから、試験二週間前になると
「じゃあA、もう二週間前だからあんまり会えないと思う」
そして、とうとう会えなくなるのだ。
親友のミンジに相談すれば、「勉強教えて！」って言えばいいじゃない。なんて全うな答えが返ってくるけど。
私と付き合ってるせいでおっぱが学年一位じゃなくなったら？成績下がったら？
そんなの、すごく申し訳ない。
それに、頭のいいおっぱに釣り合うように一生懸命勉強してるんだから、少しでも勉強ができない素振りは見せたくないわけで…
「いいもん。私も死ぬほど勉強してやるんだから！」
なんて決意しちゃうんだ。
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作者名：あよん | 作成日時：2016年2月20日 17時
