2 END ページ30
.
「...!...A!...A!!」
「んん…うるさい、、、」
朝から何なんだ全く。
そんなに呼ばなくても聞こえてるって。
「う...いたっ...」
頭がズキズキする。
と同時に視界がクリアになって...
「ベッキョン!?!?」
私を見下ろすベッキョンがいた。
「A。なんで今そんなに頭が痛いんだっけ?
...昨日何してたの?
俺との映画断って?」
「えと...ダヨンと夕飯に...」
「へえ。夕飯ねえ?
ぐでんぐでんに酔っ払って、挙句の果には見知らぬ男におんぶされて、帰ってくるのがただの夕飯なの?
連絡先まで交換して?」
仔犬の視線が今日は全然仔犬じゃない。
なんか、ドーベルマン?
「それってさ、合コン、ってやつじゃないのかな?
Aちゃん?」
まずい。ベッキョンが完璧に怒ってる。
私を、ちゃん付けして呼ぶ時は怒ってる時。
それも、ものすごく。
「あ、、、でも!
私、合コンだなんて全く知らなくて!!!」
「へえ。そうなんだ?
じゃあAはそのままお持ち帰りされても良かったわけだね???
ふーん。Aがそんなやつだとは思わなかった。」
...。
なんなんだ、この子犬。
言わせておけば言いたい放題。
さすがの私も今のは我慢出来ない。
「ねえ。ベッキョン。
ベッキョンは何なの?
私の何なの?
何の権限があって私にそこまで言うわけ?
彼氏でもないくせに。」
「は?
俺、お前の彼氏候補だけど?」
...え。
「あと1週間も無いうちにお前の彼氏になるから。
まあ、お前の彼氏(仮)ってとこかな?
とにかく、A、これからはこういうこと無いようにしろよ?
心配だから。」
まっすぐ顔をのぞき込んでくるベッキョンに、何も言えなくて、私はただ頷くだけ。
「へ?...あ...うん」
.
.
.
ただの幼馴染み、ベッキョン。
仔犬だと思ってナメてました。
仔犬なんかじゃありませんでした。
ただの...いや、すごくかっこいい、
彼氏(仮)でした。
_____「彼氏(仮)」
(仮)、が取れて、彼氏、になるのはそう遠くない未来のお話。
「チャニョルと今日、ゲーム買いに行ってくる。」
「は?ダメだろそんなの。俺も行く。」
「なんで?このゲーム好きじゃないでしょ?ベッキョンは。」
「...お前が好きなものは、俺も好きなの。」
.
97人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:あよん | 作成日時:2016年2月20日 17時