ＰＬＡＮＥＴＳ. (ページ1)

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1 似た者同士 KS ページ1

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分かってた。

彼が愛情表現というものを苦手としてることなんて。

でも、もっと嫉妬してくれたっていいし、もっと「好き」って言ってくれたっていいと思う。

せっかく幼馴染から、彼氏彼女へと昇格したのに。

せっかく、20年ちょっとの片想いに終止符を打てたっていうのに。

あまり変わったことは無い気がする。

だって今のままじゃ、私だけが好きみたいだ。

_____似た者同士

「A、好きです。

付き合ってください」

ストレートな告白をしてくれたわりに、付き合ってから甘い言葉は滅多に言わない。

しょうがない、それが私の彼氏兼幼馴染、ド・ギョンスという男だ、そう思ってたけど。

最近本当に惨めな気がするのである。

［ギョンス！いま何してる？］

［会議中］

カトクの返信はいつもこう。

ただ一言、必要最低限な言葉だけ。

よし、こうなったら虐めてやろう、なんて悪い気を起こしてもみたけど

［ギョンス、今日合コン誘われちゃった！

行ってきてもいい？］

［あ…ダメだよn
［了解］

…は？

”ダメだよね”、ぐらい打たせろ！！！

じゃなくて…

“行くな”って打ってほしい、とまでは言わない。

でも、“短いスカートは履くなよ？”とか、もっと他にあったでしょ？何か！！

「はあ…」

スマホと睨めっこしながら、自分のデスクでため息をつく。

「先輩！どうしたんですかー？」

すごい勢いで顔を覗き込んできたベッキョン君に、驚きのあまりフリーズ。

ち、、、近い…

まるで「構って構って」って言ってる子犬みたいだ…

しっぽが見えそう、うん。

フリフリして…

「なになに…

合コン…？

了解！？うっわ…

これ彼氏じゃないの？

そうですよね？」

人が真剣にしっぽの観察してる間にスマホまで見やがったぞ、この子犬…。

「なるほどねえ、先輩彼氏のことで悩んでるんだー

…嫉妬してくれない、から？」

しかも、私の悩みをズバリと当ててくるなんて。

全く酷いではないか。

「そんなんじゃ！！」

反論しようとした私だったけど、次のベッキョン君の言葉で考えを変えてしまった。

「…逆襲…しません？」

ニヤッと笑った彼は、さっきまでの可愛い子犬じゃない。

まるでいたずらっ子。

うーん、五歳児に格上げ…

…じゃなくて。

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