Bitterness23 ページ23
｢Aちゃんの友達、面白いね｣
…そっか、一緒に帰ったんだもんね
｢そうですか？…先輩、ちょっと相談があって、｣
｢何？｣
怒りすぎたかもしれないけど、本当に傷ついたから
｢その子と喧嘩しちゃって、でも私友達少ないんですよね…どうしたらいいですか｣
｢友達は大切にしなよ。謝ったら？喧嘩したんでしょ？｣
でも、先輩は知るはずがないけど私は弟者先輩が好きで、友達はそれを知ってて一緒に帰ったんですよ
私は悪くないのに
｢…謝る、ですか｣
私は悪くない
｢うん｣
｢ちょっとちゃんと考えてみます｣
冷静にならなきゃ、でもあの子と友達を続けていたら別の恋が始まった時に取られるかもしれない
｢そうしよ｣
肌を焦がすくらい暑い日
そろそろ夏休みの足音が聞こえる
｢…もう夏休みですか｣
｢そうだね｣
一大決心して、今度の花火、誘えたらななんて
｢…｣
｢Aちゃんは？｣
｢…私は塾ですかね｣
話のつまらない人間でごめんなさい
｢偉いね｣
先輩はいつもどこを見てるんですか
｢あの、弟者先輩！！｣
｢何？どうしたの？｣
やっとこっち向いてくれた
｢すごく烏滸がましいんですが｣
｢うん｣
私は顔が真っ赤かもしれないけど、弟者先輩は真剣な顔をして私を見つめる
｢弟者先輩の夏休み、一日だけ私にください｣
｢いいよ。予定確認してからね｣
え？
あっさり？
私一人の力でもなんとか出来るんじゃない？
｢ありがとうございます…｣
ドキドキして、心臓が破裂しそう
もしかしたら弟者先輩と夏休み会えるかもしれないんだ
私服で
私の為に一日くれるんだ
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作者名：姫乃 | 作成日時：2019年1月18日 1時
