Bitterness19 ページ19
｢お、弟者先輩！！｣
廊下で見かけたから声掛けてみたけど気が付いてくれない
お友達と楽しく談笑中の弟者先輩
いつもなら談笑中でも挨拶してくれたからしてみたけど少し詰みゲー中
｢お、弟者先輩｣
先輩とすれ違うと、チャンスを逃すまいと先輩のセーターの袖を掴んでしまった
｢わっ！！びっくりしたぁ…Aちゃんか、おはよう｣
｢お、おはようございます…弟者先輩｣
挨拶はできたものの、結果先輩のお友達から冷やかされて少し後悔した
そっか、迷惑になっちゃったな…
｢弟者の後輩？可愛いね｣
｢名前なんて言うの？｣
｢何年何組？｣
｢教えねーよ。俺の後輩だ｣
馬鹿にされてると不安に思ったけど、案外そうでも無いみたいで安心した…
｢ケチだなー、いいじゃねーかよ｣
｢俺だって女の子の後輩に先輩って呼ばれてぇよ｣
｢俺の後輩だからダメ｣
弟者先輩の後輩…所有格だ
嬉しい
先輩のSNSに出てる方々だったなー
その人たちとも先輩後輩の関係になれば弟者先輩ともっと仲良くなれるかな…？
｢じゃあね、Aちゃん！｣
｢Aちゃんって言うんだー｣
｢う、うるさいなあ！！｣
弟者先輩、独占してください
だって私も先輩を独占したいから…
｢Aちゃんは頭が良い。俺達とは違う｣
弟者先輩が嬉しそうに自慢してくれるのが嬉しい
｢ねぇ弟者ーっ！！｣
またこの前の女の子
｢何？｣
先輩の背中に抱きついてきた
ショックで体調悪くなったな…
｢なんの話ししてんのー？｣
｢後輩だよ｣
弟者先輩は当たり前のよう答えてくれて、でもその女の子は不服そうな顔をして私を見た
｢まぁウチより頭良いし、気が使えて可愛いもんね｣
｢お前が自分に甘いだけだろ、Aちゃんは頑張ってるんだ！！｣
先輩がまさかそんなことを言ってくれるなんて…
弟者先輩、もっと好きになってもいいですか？
｢あと、ベタベタするのやめて？｣
後でわかったのは、弟者先輩ベタベタ星人は同じ学年の違うクラスの子
｢えー？！ひどい！弟者一緒に居ようよ｣
男の子にベタベタすることで有名らしい
｢俺さ、一応先輩だから、ね？｣
弟者先輩が舐められてても私はずっと先輩って思うし呼び続けます
｢ウチの方が可愛いからいいんだよ。弟者先輩はウチの彼ピッピ｣
とんだ厄介者
｢違うからやめて｣
｢ねー！先生！！ウチ弟者と付き合ってるんだよ｣
｢は？テメーが付き合うわけないだろ｣
早くこの厄介者を退けて
もう心がズタズタになりそう
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作者名：姫乃 | 作成日時：2019年1月18日 1時
