【小説版】集えや集え！ヒーロー&敵！《Ⅱ》 (ページ35)

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遭遇　【松野一松/松野空松/死柄木皆生】ページ35

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「あ、一松君」

普段着(DATと胸元に書いてある紫の長袖シャツ、ジャージの下、サンダル)を着て、いつものキャットフードと煮干しを買いに行った帰りに、普段着の皆生と会った。

「買い物?」

「そんなとこ。一松君は?」

「買い物」

俺と同じく、皆生もコンビニのレジ袋を片手に持っていた。

「そっか。一松君は猫以外に好きなの何かないの?」

雑談をしながら家まで帰っていく。

「姉」

「えっ」

「姉が恋愛的に好きとか、ほんとクズだな。俺」

自分の本音を、皆生に告げるのは2回目のような気がする……気のせいか…?

「っ!!?」

皆生が驚いているのを尻目に、自嘲すると視界の端で青いパーカーが入り込んできた。

「空松っ!!」

俺は慌てて青いパーカーの人物を追い掛けた。

別人かもしれない。

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フードを被り、買い出しに出る。

頼まれたものは、野菜(お任せ)、飲み物(水と炭酸)、氷だ。

警察にもヒーローに出会わずに無事、買い出しを終えフードを外し久々に遠回りをして拠点に戻る。

が、それが間違いだったようで。

「待てよ!! 空松!!」

路地裏に入ってから数ｍほど進むと、後ろから聞き慣れた声と袋を持っていない左腕を掴まれ無理矢理振り向かせられた。

本来なら恋愛感情を抱いてはいけない兄弟(姉妹)の一松に。

「い、ちま…!!」

「やっと掴まえたぞ…!! 空松」

驚きと胸の高まりが同時にやって来て、金魚のように口をパクパクさせていると腕を引っ張られた。

「帰るぞ。俺達の家に」

「かえる…」

私みたいな半端者が帰ってもいい場所なんて、あるんだろうか……

「いつまでも敵連合(そっち)にいんな。さっさと帰るぞ」

「一松君…!!」

腕を引かれ、1歩前に踏み出す。

私なんかが一松と同じヒーローになれるのだろうか……と悩んでいると、弔さんに似た女の子が一松の名前を呼びながら駆け寄ってきた。

「邪魔」

一松が女の子の名前を呼んだ瞬間、私は我を忘れ、隠し持っているナイフを取り出し一松に切りかかった。

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ききょうさん、あなたもしや神様か！？(ありがたやー！！)((冗談))