もうひとりの幼馴染とヒーロー �� ページ7
約束通り、玄関を開けたらかっちゃんが既に立って待っていた。
玄関を出ようとすると、勝己くんありがとう、Aの事よろしくね、A本当に大丈夫よね？何度も何度もこの繰り返し。
大丈夫だよと伝えるけれど、母はきっと心配で仕方ないのだろう。
「ほら行くぞ。」と言われたので、置いてかれまいと慌てて両手でかっちゃんの左手を掴んだら、かっちゃんが振り向いてわたしの顔を見た。そのまま視線は下がり、その視線は握った手で止まった。握っていた両手のうち、わたしの右手がぎゅっと握られ、そのままわたしの右手は引っ張られて、わたしとかっちゃんは歩き始めた。
後ろから母の「二人とも行ってらっしゃーい！」と言う声が聞こえる。
学校へ着けば、今度はかっちゃんの番。
休憩時間はもちろん、授業と授業の間の時間にまで、かっちゃんがわたしの教室へ何度も何度もわたしの様子を確認しに走って来るので、彼もきっと母と同様に心配で仕方ないんだんね。
そんな日々が毎週火曜と木曜にしばらく続くおかげで、かっちゃんのクラスの授業がほんの少し長引いたりして、かっちゃんが『普段なら来る時間』にわたしのクラスにかっちゃんが現れない日があれば、お友だちや周囲の男子からは「ばくごう今日遅いな。」なんて言われることがある。お母さんかよ！って、かっちゃんが聞いたら怒りそうなつっこみが続いて、笑っちゃった。
時間を重ねて行くごとに、だんだん母もかっちゃんも安心してきたようで、母は登校する前に、大丈夫？なんて何度も聞いてくることはなくなり、かっちゃんも授業と授業の間の時間に全速力でわたしの教室へ来る事はなくなった。一応来るけど。
午前中は教室でみんなと一緒の授業を受けて、午後は遅れている分の担任との特別授業。
毎週２日だけの楽しみだった学校は、かっちゃんと一緒に過ごすようになってから、増々楽しみになった。自分の勉強が他の生徒たちよりも遅れている事も気にならなくなったくらい、遅れているせいで主要科目に重点を置かれ家庭科や美術や音楽といった科目が受けられない事が少し寂しかった事ももう気にならないくらい。
かっちゃんはわたしの生活に楽しいことを少しづつ増やしてくれる。
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ringo(プロフ) - 山田さん» 嬉しい言葉沢山ありがとうございます！自分の文章で幸せや癒しの気持ちを届けらるなんて、こちらこそが感激です。続編は1話1話が長々となってしまいテンポが前作より読み易くないかもしれません。楽しめるか不安ですが、読んで頂けること、幸せです！ (2020年8月13日 11時) (
レス) id: 3ab667c6e7 (このIDを非表示/違反報告)
山田(プロフ) - 夢主ちゃんの性格が凄く好きです！特にデクの個性のお話で夢主ちゃんの言葉に心が温まりました!!どのお話も読んでいて幸せな気持ちになれて、とても癒されました。これから読む続編が楽しみです!! (2020年8月12日 14時) (レス) id: e001adff61 (このIDを非表示/違反報告)
ringo(プロフ) - 猫音々さん» 猫音々さん、遅いとかないですよ！お返事のお返事もありがとうございます。はい！がんばります！優しいお気遣いのお言葉嬉しいです^^ (2020年2月26日 12時) (レス) id: 3ab667c6e7 (このIDを非表示/違反報告)
猫音々 - ringoさん» 返信、遅くなってすいません！(>_<)ありがとう、だなんて、、すごく嬉しいです！これからも、応援してます！大変かもしれませんが、無理せず頑張って下さい！ (2020年2月24日 21時) (レス) id: dbf7d5a39b (このIDを非表示/違反報告)
ringo(プロフ) - 猫音々さん» 猫音々さん、ありがとうございます、嬉しいです！読んでくださって、応援もしてくださって、ありがとうございます…！^^ (2020年2月13日 16時) (レス) id: 3ab667c6e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ringo | 作成日時：2019年8月6日 11時
