金魚とヒーロー �� ページ15
オールマイトのお面を頭に付けて、たくさんの食べ物をまた両手に抱え直して、わたしたちは花火のよく見える丘の上の広場の方へ向かった。
「おまえ、それいつの間に」
かっちゃんは、あごでわたしの頭に付いているオールマイトを指した。
「いっちゃんにもらったの！」
「はあ！？デクいたのかよ。」
そう話してるうちにベンチで楽しそうに話している母たちをみつけた。
「え、勝己それ全部買ってきたの？お金足りた？
てか全部食べられるの？」
「２こ目は全部サービス！すげーだろ！！」
「すごいわ……、良かったねAちゃん！」
ほらあの子に行かせて良かったでしょ？って、かっちゃんのお母さんはわたしの母にウィンクをしていた。母は「そう言うことか」なんて言って、ちょっと不思議な会話をしている。
近くにあるベンチに座って、どんどんと打ち上がる大きな花火を見た。初めて外で見る花火、初めてもらった屋台でのサービスやおまけ、初めてのお祭り。
「おまえ、すげーな。
Aと居たらサービスだらけだな！」
たこ焼きのソースを頬に付けたかっちゃんが、またにっと笑って言った。
「わたしたちの金魚パワーだね！
あはは、今度はかっちゃんソース付いてるよ！」
「あ！！！！
金魚！わすれてた！」
食べ物の事で頭がいっぱいで、わたしたちはすっかり忘れていた。
「また、来年だな！」
打ち上げられた最後の大きな花火の方を向いたまま、かっちゃんがそう言った。
「Aがちゃんと起きてたらな！」
と、今度はこちらを向いて言った。
初めてのお祭りは楽しくて、別にこれが最初で最後になるとは思っていなかったけど、次回があるという事もまた深く考えていなくて、次がある事が単純に嬉しかった。
「うん……！！！
わたし！！起きてる！！がんばる！！」
嬉しくて少し泣いちゃいそうになったのを笑って隠そうとしたからかな？勢いあまって少し大きな声になったからかな？わたしの顔があまりにも真剣だったかな？月明かりで見えるかっちゃんの目が大きく見開かれて、くちがぽかんと空いたままで、顔が真っ赤になった。かっちゃん耳まで真っ赤だよ。
でもすぐに、ハッとしたかっちゃんは、花火が上がっていた方向へプイッと向き直し、残りのたこ焼きやチョコバナナにがっついていた。
「ぜ、絶対！起きろよ……！！」
「うん！！！」
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ringo(プロフ) - 山田さん» 嬉しい言葉沢山ありがとうございます！自分の文章で幸せや癒しの気持ちを届けらるなんて、こちらこそが感激です。続編は1話1話が長々となってしまいテンポが前作より読み易くないかもしれません。楽しめるか不安ですが、読んで頂けること、幸せです！ (2020年8月13日 11時) (
レス) id: 3ab667c6e7 (このIDを非表示/違反報告)
山田(プロフ) - 夢主ちゃんの性格が凄く好きです！特にデクの個性のお話で夢主ちゃんの言葉に心が温まりました!!どのお話も読んでいて幸せな気持ちになれて、とても癒されました。これから読む続編が楽しみです!! (2020年8月12日 14時) (レス) id: e001adff61 (このIDを非表示/違反報告)
ringo(プロフ) - 猫音々さん» 猫音々さん、遅いとかないですよ！お返事のお返事もありがとうございます。はい！がんばります！優しいお気遣いのお言葉嬉しいです^^ (2020年2月26日 12時) (レス) id: 3ab667c6e7 (このIDを非表示/違反報告)
猫音々 - ringoさん» 返信、遅くなってすいません！(>_<)ありがとう、だなんて、、すごく嬉しいです！これからも、応援してます！大変かもしれませんが、無理せず頑張って下さい！ (2020年2月24日 21時) (レス) id: dbf7d5a39b (このIDを非表示/違反報告)
ringo(プロフ) - 猫音々さん» 猫音々さん、ありがとうございます、嬉しいです！読んでくださって、応援もしてくださって、ありがとうございます…！^^ (2020年2月13日 16時) (レス) id: 3ab667c6e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ringo | 作成日時：2019年8月6日 11時
