霞 柱 は 音 柱 の 妹 に 惚 れ た .

3 4 話 ，不 死 川 ページ34

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿


「いつ死ぬか分からない。」

そんな事，鬼殺隊にいる限り当たり前のことだから

Aはこの心情を師範に伝えたくそう呟いたのだ。


A『 あまり長居しても師範困るだろうし今日はここまでしておこう 』


そう言いゆっくりと立ち上がるとAは墓の前で

深く一礼し声を上げる。


A『 どうか見守っていて下さい。』


その言葉だけを最後に残すと，Aは顔を上げ

蝶屋敷にでも寄って行こうと考えた。


だが顔を上げ後ろを振り向き師範の墓を後にしようと思った所で

まさかの人物とバッタリ遭遇してしまった。




不死川「 テメェは宇髄の妹という餓鬼かァ… 」


A『 あら，風柱さん…？奇遇ですね 』


不死川「 会って早々，鬱としい呼び方をするなァ…！ 」


A『 す…すみませんっ…！不死川さん…と呼び直しますね 』


会った人物は風柱の不死川実弥。


Aは不死川とあまり話していない為，

怖そうな彼の雰囲気に少しだけ驚く。


Aの声かけを不死川は明らかに無視し，

不死川自身，Aから離れようとしていた。


A『 あっえっと…そちらの傷，蝶屋敷で診てもらった方が… 』


Aの目に留まったのは

不死川の腹や顔，腕に目立つ切り傷の事。


怪我は診てもらった方がいいと不死川の事を気にかける。

不死川，無視するのかと思ったが暫く経つと

面倒くさそうな顔でやっと口を開けてくれた。


不死川「 俺に構うなァ，気持ち悪ィ 」


A『 心外… 』


不死川の様子から何となく「怖い人」というイメージができた

Aだが，そんな不死川にも

優しく接しようと決めたのだ。


あまりしつこいと彼にも迷惑なのは当たり前。

彼にグイグイと話しかけると面倒臭がれるのも当たり前。


だがAは話を少しだけでもして仲を深めたかったが故に

口を開け不死川に単純な質問をすることにした。



A『 …不死川さん，とても変な事を聞いてしまいますが貴方も大切な人の御墓参りに来たのですか…？ 』

3 5 話 ，聞 き 覚 え→←3 3 話 ，師 範

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す