持つべきは友達 ページ36
「それで、公子さんを往生堂に連れてきた訳か……。仲良く手を繋いで、ね…」
『仲良くじゃない。タルタリヤが逃げないようにしただけだから！』
はいはい、と絶対分かってなさそうな返事をする胡桃。
全く、さっきから違うって否定してるのに…。
『それはそうとタルタリヤ？？あれは、一体どーゆーこと？ぜえええったいあの人君のことが好きだけど』
それまで私が手を繋いだことに頬がゆるゆるになっていたタルタリヤにそう言うと、困ったように頬を掻く彼。
「それはそうだろうけど……あの子も俺の部下だからなぁ…」
そうは言っても流石にその言葉だけで、うんそっかってなる私じゃない。
『しょーじき、下心ある「ないね」……うんそっか』
なりました。
ここまで即答されたらしゃーなし。
信じるしかない。
分かったよ。
そう言おうとしたその時。
「てか、Aも嫉妬するんだね♡」
『！！！』
カアアァァッと顔が赤くなるのが分かる。
違う、そんな訳ない。
そう言いたいけど、今回は言い逃れできない。
それでも出るのは否定の言葉。
『ちが…「くないよね？」
それに被せてくるタルタリヤ。
ああもう！！！
『〜〜！だ、だって！！ タルタリヤいっつも私のこと好き好き言ってるのに、他の女の人とあんな親しげにしてたら誰だって戸惑うでしょ！？！？』
しかもめちゃくちゃ可愛い。
だから断じて嫉妬じゃない。嫉妬じゃないんだ。
「大丈夫だよ、俺が好きなのはAだけだから」
『〜〜！！』
私を安心させようと甘い言葉をかける彼に私は何も言えない。
私はしばらく黙り込んでしまった。
それから少し時間が経って、私の口から出たのはこんな言葉。
『……本当にダメなんだよ』
兄妹なのに嫉妬するなんて。
本当は、応援してあげる立場なのに。
「え？」
彼はそう聞き返すも、繰り返してもう一度言う気は無かった。
『…なんでもない！……とりあえず、仕事中だったのに引き止めてごめん、もう戻っていいよ！』
私はそう言って困惑している彼の背中を押す。
『じゃあね、また後で！』
「え、あ、A！？」
戸惑っているタルタリヤを往生堂の外に残して私は扉を閉める。
そして…
『胡桃〜〜〜！！』
「はいはい、何でも聞くよ〜」
『うわーーん！！！大好きだよ〜〜！！』
今日も今日とて、彼女に相談するのだった。
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宇琉夜ハル(プロフ) - 6ページ離月ではなく璃月ですよ (2023年3月24日 18時) (
レス) @page6 id: c64b9591b6 (このIDを非表示/違反報告)
りんご祭り(プロフ) - けんとさん» うおおお！！ネタ切れだったので！！リクエストまじでありがとうございます！！！気合い入れて書きます！！続けてでもなんだろうが構いませんよ！コメントくれるだけで嬉しいです…！ (2022年10月13日 23時) (レス) id: bc8f8e995e (このIDを非表示/違反報告)
けんと - 続けてリクエストすみません(泣スカラマシュと絡んで欲しいですワガママすいません (2022年10月13日 18時) (レス) @page37 id: a76f20d172 (このIDを非表示/違反報告)
りんご祭り(プロフ) - けんとさん» いえいえ！こちらこそリクエストありがとうございました〜 (2022年10月4日 22時) (レス) id: bc8f8e995e (このIDを非表示/違反報告)
けんと - ありがとうございます、尊かったです！萌死にするところでした (2022年10月4日 21時) (レス) @page26 id: a76f20d172 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんご祭り | 作成日時：2022年9月24日 23時
