大雪地帯コチカチ12 ページ31
その後、入り口を壊されたので仕方なく奥へと進むことに。２時間ほどでタワーへ着くとのことだが…体力持つかな……。
「あいつら今頃切れてんじゃねーか」
「ヒミコちゃんは切れないですよ」
「ばっかオメー、ああいう大人しいのに限ってなぁ………おぶっ」
先頭を歩いていたパカが急に足を止めたことで、見事に全員激突した。
「Aちゃん…大丈夫……？」
「大丈夫です、急に前が止まったので…」
「おい、急に止まんな！！」
「……先に注意事項がございます」
怒鳴るアンヤ君を気にすることなく、静かに話し始めるパカ。
「これより先少しひらけた通路に出ます。無数の植物がはびこる地下の樹海でございます。……根のひとつ葉の1枚、決して傷つけないでくださいませ」
「樹海……？」
「音を立てず刺激を与えず通過すること。さもなければここはお通しできません」
いつになく真剣なパカにアカツキ君が問う。
「なにが……なにがあるんですか…？」
「この島の基盤…マザー・ミミクリーでございます」
それはこの島に必要不可欠なものなのだろう。パカの声が表情がそれを物語っていた。
・・・・・・
「……今なんか…」
「アンヤ君？どうかしました？」
パカの案内に従い進むなか、ふとアンヤ君が足を止め後ろを振り返る。
「ラーメンの匂い…したような」
「腹ペコなんですねアンヤ君…」
「土とか植物の匂いしかしないよ」
ぐぅ〜と空腹を示すお腹の音が響いている。
けっこう動いたからわかる気がする。
「ぜってーしたよまじ味噌ラーメン」
「大変です、はやく食料を与えないと」
「飢餓状態みたいだ…」
ラーメンが食べたいと今にも暴れだしそうなアンヤ君。
「帰ったら熱々のラーメン！」
「最高ですね、それ」
「私ラーメンあまり好きじゃないから、チャーハンがいいな」
「え、ラーメン美味しいじゃないですか！」
こっちが驚くぐらいの勢いで振り返ったアカツキ君。そんなに驚くことか？
「美味しいんだけどさ、食べるの遅いから延びるし……チャーハン食べたくなるのよ」
「じゃあ、俺も食べたいので半分ずつ食べましょう。両方楽しめますよ！」
「…そうだね、無事帰れたら皆で食べようか」
「楽しみです！」
アンヤ君にも話してきます、と笑顔で走って行ったアカツキ君。私も楽しみにしてるよ。
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冬桜(プロフ) - バギアスさん» 嬉しいです🐱ありがとうございます！近々少しですが更新する予定ですm(_ _)m (2022年6月1日 16時) (
レス) id: 740eef171a (このIDを非表示/違反報告)
バギアス(プロフ) - 面白い ハマった (2022年6月1日 16時) (レス) @page35 id: 9d13356054 (このIDを非表示/違反報告)
冬桜(プロフ) - 時夜さん» 感想ありがとうございます！更新する予定なのですが、少々忙しくて書くのが遅れてまして…すみませんがお待ちください！m(_ _)m (2021年10月17日 15時) (レス) id: 740eef171a (このIDを非表示/違反報告)
時夜(プロフ) - 面白かったです！更新ってされますかね？ (2021年10月17日 11時) (レス) id: 61e78b8a54 (このIDを非表示/違反報告)
冬桜(プロフ) - yukiさん» ありがとうございます！頑張ります(^-^) (2021年9月1日 21時) (レス) id: 740eef171a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬桜 | 作成日時：2021年6月16日 11時
