番外編 お花見 ページ2
「ケン兄ー！！」
「オイ馬鹿、鼻水つけんな！」
「春はキクラゲの季節だろうがぁ！」
わけのわからないことを叫び、走り回る。
ヒミコちゃんの笑顔が段々と影を帯びてきた。
「…今のうちに抜けよう」
ひっそりと抜け出しタワーにいるであろうパカの元を目指す。私一人じゃ荷が重い。
￣￣￣￣￣￣￣￣￣
タワー近く焼却炉にてパカを発見し、偽物の件を手短に話した。
「焼却炉の準備…すぐ来るんだろうか……」
パカはすぐに燃やせるよう火の準備があるらしく、あとで来るとのこと。
……皆を守る前に私が喰われてしまいそうだ。
急いで戻ってきたつもりだったが、皆はすでに眠らされていた。そこに佇む偽物によって。
あえて普通を装い話しかける。
「……皆どうしたの？」
「別に。はしゃぎすぎて眠くなったみたい」
あくまでシラを切るつもりか。
「まるで眠らされたみたいだね。……カリンちゃんは無事なの？」
「私はなんともないわ。……皆疲れたんでしょ」
「…勘違いしないでくれる？私が心配したのは本物のカリンちゃん。ミミクリー、貴方じゃない」
私の言葉に一瞬驚いた顔をしたが、すぐに影のある不気味な笑顔へと変わる。
「さっきは運良く助かったけど…残念。結局バレちゃった」
「遅かれ早かれバレる運命だったんでしょ。擬態、下手だったものね」
「わっかりやすい挑発ね。あんた一人でどうにかできると思ってるの？」
体の一部の変化を解いたミミクリー。
左右から私へとツタがむかってくる。
「できなくてもやるんだよ…！」
ナイフを構えツタを切り落としつつ、皆がいる場所から距離をとるため走る。
……巻き添えになったら大変だし、隙を見て喰われる可能性もなくはない。
「あんた逃げてばっかりじゃない！戦えないなら大人しく喰われなさいよ」
「はぁ……？黙って喰われて、やるもんか…」
まずい、少し走っただけなのに息切れが。
戦闘力どころか体力もないのに、対抗できるわけがないんだよな……。
パカ、本当にはやく来てくれ。
皆を守る前に私が喰われてしまう。
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冬桜(プロフ) - バギアスさん» 嬉しいです🐱ありがとうございます！近々少しですが更新する予定ですm(_ _)m (2022年6月1日 16時) (
レス) id: 740eef171a (このIDを非表示/違反報告)
バギアス(プロフ) - 面白い ハマった (2022年6月1日 16時) (レス) @page35 id: 9d13356054 (このIDを非表示/違反報告)
冬桜(プロフ) - 時夜さん» 感想ありがとうございます！更新する予定なのですが、少々忙しくて書くのが遅れてまして…すみませんがお待ちください！m(_ _)m (2021年10月17日 15時) (レス) id: 740eef171a (このIDを非表示/違反報告)
時夜(プロフ) - 面白かったです！更新ってされますかね？ (2021年10月17日 11時) (レス) id: 61e78b8a54 (このIDを非表示/違反報告)
冬桜(プロフ) - yukiさん» ありがとうございます！頑張ります(^-^) (2021年9月1日 21時) (レス) id: 740eef171a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬桜 | 作成日時：2021年6月16日 11時
