ブルー・ピリオド�� ページ5
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お正月もとうに過ぎ、３月になった。寒さは少しずつ和らぎ、冷たい空気は柔らかな春の匂いへと変わった。
からからと窓を開ければその"匂い"は鼻を抜ける。
『だいちくん、いい天気だね！』
「あったかくて眠い〜〜」
振り返ると、彼は床に大の字で寝そべって気持ちよさそうに目を閉じていた。みているこちらも眠たくなってしまう。
《 みんなあ〜〜 》
あくびをひとつすると一階からたなっちの声が聞こえた。
私とだいちくんは顔を見合わせ、編集部屋にいたともたかくんと凸くんも顔を出した。
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「今日は、メインチャンネルで収穫したサツマイモをぜんぶ食べます」
『う、うわあ〜すごい量…』
ト「５人だけで食べるんですか〜？」
棚「呼ぶ人呼ぶ人予定があって今日は助っ人ナシです」
二段に積まれた段ボールにはびっしりとサツマイモが詰まっている。好物だけどこんなにいらないかも。
しゃがみこんでサツマイモを眺めていると上からだいちくんの声が降ってきた。
「A、サツマイモ無限？」
『…む、無限』
ウハハ、とだいちくんは楽しそうに笑う。無限じゃないことなんて、もう分かりきってるはずなんだけどね。
凸 「この後あれですよ、はじめさんと定期面談あるんですよね」
棚「みんなイモ吐かないように気をつけてくださいね」
たなっちのことばにみんながひと笑いしたけれど、だいちくんはうっすらと口の端を上げて頷くだけだった。
『…だいちくん？』
「……あ、ああ なに？」
『面談、そんなに嫌なの?』
私が首を傾げると、彼はいつもみたいに目を細めて笑った。
「ばーか 違うよ。ほら、早くイモ食おうぜ」
私の目を見ずに、 段ボールを抱えて階段を登って行ってしまった。その背中を見つめていると、横からともたかくんが私の肩を叩いた。
「Aさん」
『あ…』
「だいちくん、最近変じゃないですか？」
カメラに映らないところで、小さな声で私にそう問う。
『うーん、そうなのかなあ…』
「心ここに在らずというか、前みたいな奔放さが無いというか」
『なにか悩んでることがあるとか…？』
私がそう言うとともたかくんは心配そうに眉を下げた。
「力になれることがあったら、話して欲しいんすけどね。あの人、言わないから」
『ともたかくん…』
私が言葉に詰まっていると、上から私たちを呼ぶ声が聞こえた。
撮影が終わったら、私から訊いてみよう。
終わり
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乙愛 - ごめんなさい、見えてる心でした (2019年8月3日 8時) (
レス) id: c62fef2391 (このIDを非表示/違反報告)
乙愛 - 見える心って終わりですか！？ (2019年8月3日 8時) (レス) id: c62fef2391 (このIDを非表示/違反報告)
アルカリ性中毒 - 続きが楽しみですだいちくんもっと出して欲しいです！ (2019年1月14日 10時) (レス) id: 02338b78c4 (このIDを非表示/違反報告)
結衣子(プロフ) - oharuさん» 今私も検索したら出てきて驚愕しました…汗 BL作品ではないのですが…検索に引っかかって多くの人に読んでもらえるのなら嬉しいです！これからもよろしくお願いします。 (2019年1月7日 2時) (レス) id: ca85ba4147 (このIDを非表示/違反報告)
oharu(プロフ) - 今日、はじめんのBLググろうと思って、「はじめしゃちょー BL」だったかな？で、ググッたら占ツク出てきて、説明欄見たら結衣子さんのこの作品でして！もうビックリしました！さすがですね！私も見習お…… (2019年1月7日 1時) (レス) id: c4b3031a85 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：結衣子 | 作成日時：2019年1月5日 17時
