6.無題 ページ18
-友哉side-
酒を飲んでいたのは虫さんで、千葉は酔っ払って、生放送は終了した。
皆がカメラやら座布団やら転がったグラスやらを片しているのを俺はぼうっと見ていた。
『あのね、』
緊張がこちらにまで伝わるくらいのあの表情が頭から全然離れてくれない。
『何してんの、ともやん』
この前俺のことを初めてあだ名で呼んだ時の笑顔だって、線香花火をする時の真剣な表情だって、憶えてる。
初めて会った時からあの子を見ていたから。
「ともやん」
「あ…」
名前を呼ばれて我に帰ると虫さんが俺の顔を覗き込んでいた。
「明日バタバタするかもしれないから、ある程度帰り支度しといたほうがいいよ。てつやんちに忘れ物するとすぐなくなるし」
「…虫さん」
他のみんなが台所で騒いでいるのを確認して、虫さんを呼び止める。襖を静かに閉めた。
「虫さんは、年下の彼女がいるんだよね？」
「え？うん」
「…変な事聞くけど、楽しい？」
「変な事聞くね。楽しいよ。まあ僕が年上だから、支えてやんなきゃとか教えてやんなきゃみたいな事は多いけど。僕割としっかりしてるし」
「はは 確かに…」
「なに、Aちゃんに告白でもされた？」
冗談のつもりで言った虫さんの言葉が、図星を思い切り突いた。
耳まで赤くなるのが分かった。
「え？」
「………くそ」
「ええ〜〜？！」
髪をわしゃわしゃと掻くと同時に虫さんの絶叫が和室に響く。
その声に反応して台所からてつやくんが来てしまった。
「なにどしたの虫 うるせえな」
「ちょ、てつや入ってくんな」
「は？！」
流れるようにてつやくんを叩き出すのを口を開けて見ていると虫さんは一息ついてまた俺の前に座った。
「ともやんはAちゃんの事好きそうだよね」
「な、なんで」
「そんなの、見てたら分かるよ オッケーしたの？」
「…」
黙って首を振ると虫さんは驚いて 何で？、と俺に訊いた。
「俺、虫さんみたいにしっかりしてないし、それに物理的な距離もできるし、あいつの事支えられる自信、無い」
「…ふーん。確かにともやんは夕闇の三男って感じだよね」
苦笑した。
虫さんは立ち上がってまた言う。
「あの子さあ、もう分かったと思うけど人見知りなのね」
「…うん」
「僕だって最初あの子に会った時、てっちゃんとばかり話してて僕の方見てくれなかったよ」
「そうなんだ…」
「つまりそう言う事」
「え？」
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A(プロフ) - ほんとに何回も読み返して楽しませていただいてます！そうなんですね…また気が向いくことがあれば長編書いてくれたら嬉しいです！！発想力とかほんとに無くて良いのあればまたコメントさせてもらいますね；； (2020年9月11日 15時) (
レス) id: a957c976a9 (このIDを非表示/違反報告)
結衣子(プロフ) - Aさん» ですが、具体的なリクエストなどあればやや長めのお話は書けそうです。何かあればまたご連絡ください。コメントありがとうございました！ (2020年9月5日 22時) (レス) id: d2ff6ba012 (このIDを非表示/違反報告)
結衣子(プロフ) - Aさん» だいぶ昔の作品で拙い点ばかりで恥ずかしいのですが、読んでいただける方がいることに感動しています…！最近は他のYouTuberさんを書いていてタ闇に当てる時間が取れず長編は厳しそうです…申し訳ありません… (2020年9月5日 22時) (レス) id: d2ff6ba012 (このIDを非表示/違反報告)
A(プロフ) - この作品好きで何回も読み返してます; ;結衣子さんの書く文章好きなのでまた長編読めたら嬉しいです！楽しみにしてます！！ (2020年9月3日 1時) (レス) id: a957c976a9 (このIDを非表示/違反報告)
ringoimo0123(プロフ) - ゆにさん» コメントありがとうございます！本当に嬉しいです…。ゆにさんの作品、読みに行って来ました 猫ともやん可愛すぎてドキドキしました…！こんな素敵な作者様に読んでいただけて本当に光栄です！私も、ゆにさんの二次創作活動応援しています！ (2018年12月28日 9時) (レス) id: ca85ba4147 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：結衣子 | 作成日時：2018年8月10日 22時
