・ ページ9
.
「その噂…ほんと?」
「ただの噂だと思ってたよ。あいつらそんなはなしばっかりしてるから。でもほんとなら…辻褄が合うんじゃない?」
「合う……じゃあそのときから…なのかな」
身体がなくなったの
「うん…彼はそのときどこかに閉じ込められて、君を探しに行けなくなった。…だから、悪魔と取引してしまった」
身体がなくても君を探せるように。
三年間、少しずつ魂を削って君を探してたんだ。
あの噂がほんとなら、満月の夜しか動けなかったのかもしれない。
「…そ…そんなになって…涼介の魂…元に戻るのかな……?」
「わかんない……」
「どうしよう…戻らなかったら…死んじゃうのかな…」
「………助けるんでしょ?昨日の気迫はどこいったの?」
涙がまたじわじわ浮かんできて、怖くて震えてた肩を圭人が優しく撫でてくれた。
励ます声に黙って頷いて、そうだって思い出した。
ほんとに、無茶ばっかりする恋人
俺のために、悪魔と取引しちゃうなんて
馬鹿だよ…なんてことしてんの…
でも、もし涼介がそうしてなかったら、俺は涼介のこと思い出してもいなかった…。
ずっとあの部屋に閉じ込められて、永遠に会えないままだったかもしれない。
今度は、俺が涼介を助ける番だ。
全部奪われてたまるもんか。
この絵が消えないであるうちは、まだ涼介は生きてる。
280人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
yuri4011(プロフ) - すごい面白いです!続きが気になります! (2020年2月12日 17時) (レス) id: 5eea78a02f (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - 桜夜兎。さんありがとうございます!! 本当に貼りすぎた伏線の回収に必死状態です(笑)感想いただけて嬉しいです!!!これを糧に更新がんばります!!(^^) (2018年12月17日 10時) (レス) id: 9619f20ec7 (このIDを非表示/違反報告)
桜夜兎。(プロフ) - 凄く続きが気になるお話で、引き込まれるようなストーリー性に驚きました(*^^*)更新するのは大変だと思いますが、頑張って下さい、応援してます! (2018年12月15日 10時) (レス) id: 13ee6b4345 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:はな | 作成日時:2018年11月23日 8時