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「好きなの?」

「は…?」

「君たちはお化けと絵だし、変だなって」

「変ってはっきり言わないでよ。それに涼介は絵じゃなくてほんとはちゃんと身体があるんだよ。…今は無いけど…。この絵みたいな、黒い獣に変身できるし…」


「……黒い獣………」


あ……また、不幸になるとか言われるのかな…この街の人はみんなそうだった。人も、お化けもみんな。
もう涼介には聞かせたくなくて、そう言われたら嫌だなって絵をぎゅって握った。


「……その子…どんな子…?」

「え……」

「獣の子」


なんでそんなこと聞いてくるのかな…
でも街の人達みたいに獣を嫌がってなくて、少しだけ安心した。


「涼介は……優しくて…いい匂いで…世界一かっこいい…でも、俺よりちょっと小さくて可愛いんだ。それ言うとすぐ怒るけど…」

「ふふ…、なにそれ」


かわいいねって微笑まれて、そうでしょって嬉しくなる。そんな風に聞いてくれると、もっと話したくなってくる。


「……この子、恋人が居たんだね…」

「…涼介のこと知ってるの?」

「…ううん。会ったこともないけど…でも、知ってる気がする」


「………?」



どういうこと?

不意に手が伸びてきて、膝の上にある絵に触った。



「…この家ね、誰かの気配がずっとあったんだ。…たぶん、この子だよ」

「え…涼介…ここに居たの?」


でも誰もいなかったってさっき…


「うん、俺がここに来た時からずっと、一緒に過ごしてた。気配だけがあって、見えないし、何も話せないし、ただ何かいるなって思ってたんだ。…じっと誰かを待ってるみたいだったよ」

「……そうなの…」


「君を待ってたんだね…。君が来て、全部消えちゃったから」



消えた


その言葉を聞いた瞬間、夢を思い出した。
涼介が、消えてしまった夢

なんだか
胸がざわざわする

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設定タグ:Hey!Say!JUMP , ymin , ファンタジー   
作品ジャンル:ファンタジー
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はな(プロフ) - 返信遅れてごめんなさい(><)ありがとうございます!!!何よりうれしいです!!好き勝手書ていますが、ちゃんとハッピーエンドになるので、どうかこれからもよろしくお願いします! (2018年11月1日 1時) (レス) id: 9619f20ec7 (このIDを非表示/違反報告)
ジャンプlove - とてもこの作品好きで何度も読んじゃってます!続き凄く凄く楽しみにしてます!待ってます♪ (2018年10月30日 17時) (レス) id: 1b7715a916 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:はな | 作成日時:2018年10月16日 12時

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