・ ページ3
·
｢ねぇ、ケイ、きいてる？｣
｢…うん、でも外のことは俺には関係ないもん｣
物騒とか言われても、悪魔の野犬がうろついてても、俺はそいつらに出会うこともできない。
むしろ見てみたいくらいだよ。
｢ねぇほんとに出られないの？｣
こっそりもだめ？ちょっともだめ？
念押しで何度聞かれても答えはおなじ。
｢…だめなんだよ。そういう病気なの｣
嘘をつきながら部屋を眺めた。元気だってここから出るのは無理なんだよ。
この部屋外から鍵が掛かってるし、窓だって背よりはるか上にあって、届かない。
部屋というより、悪者を閉じ込めておく牢屋みたい。
そのとき外がまたざわめいて、最近よく聞こえる野犬の鳴き声が聞こえた。
｢大ちゃんもう帰った方がいいよ。野犬に襲われちゃうかも｣
｢うん…あーそういえば！もうすぐハロウィンなんだよ！みんなおばけのかっこしてパーティすんの！知ってるでしょ？｣
｢…おばけのかっこ…｣
知らなかった。はじめて聞いた。
何のためにそんなことするの？
｢けいも来れたらいいのになぁ…｣
｢…出られないんだってば｣
｢そっかぁ…。じゃあ、また来るね｣
ばいばい。
はろうぃん、だって。
人間って不思議なことするんだな。
でもちょっと、面白そう。
大ちゃんとそこで話したのはそれが最後だった。
その日の真夜中に
俺はあの牢屋を抜け出したんだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 446人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
はな(プロフ) - 返信遅れてごめんなさい(＞＜)ありがとうございます!!!何よりうれしいです!!好き勝手書ていますが、ちゃんとハッピーエンドになるので、どうかこれからもよろしくお願いします！ (2018年11月1日 1時) (
レス) id: 9619f20ec7 (このIDを非表示/違反報告)
ジャンプlove - とてもこの作品好きで何度も読んじゃってます！続き凄く凄く楽しみにしてます！待ってます♪ (2018年10月30日 17時) (レス) id: 1b7715a916 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：はな
| 作成日時：2018年10月16日 12時
