9 ページ9
.
「え〜今日の午後の授業は、中止にして、飼育小屋のウサギをみんなで探しましょう！」
「…なんでやねん…」
ぼそっとつい突っ込んでしまった。
担任の先生、それよりあなたの学級の生徒が一人いないことにお気づきですか。
なにこの学校…変……
そのあと、校舎の裏の茂みや物陰をのぞいてウサギ探しをしながら、大ちゃんも探した。そんなとこにいたらびっくりするけど。
「おーい……」
何やってんだおれ…こんな所ではなくて駅とかに探しに行った方がいい絶対
今なら学校も抜け出せそうだ。よし、探しに行こう。
すっくと立ち上がった瞬間、目の前を白いかたまりが動いた。
「ん？……ああ！！」
うさぎだ！！！いた！！
捕まえなきゃ！…え？なんか、こっち来てる？
ぴょんぴょん跳ねるうさぎは俺の方へまっしぐらに向かってくる。
どうした?!なんで?!
「わぁぁちょっ、なに??」
「あーあーいたいた。」
「さっきの！」
やぶ先生！
また呑気に歩いてきてた。なにしてんの早く来て！
焦りすぎて俺の周りをうろうろするうさぎを捕まえられずにいたら、やってきた薮先生は横からすっとウサギを捕まえて持ち上げた。
「こらぁ。もう、なに脱走してんだ〜」
「暴れんなって。山に戻りたくなったか？」
「お前が来たいって言ったんでしょ」
こ、このひと……ウサギと喋ってるぞ…やばい。
絶対にヤバい奴だ。。こ、校長先生とかにチクったらいいのか？
「あ、きみ…えーと、名前」
「あっ、俺いのおです。一年の」
言うとまたこの先生は一瞬止まって、にこりと笑った。笑うと目が線みたいになる。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 121人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
けーまま(プロフ) - タヌキの大ちゃん！！相変わらず瓶底メガネなんですね…かわいいᐢ⓿ᴥ⓿ᐢヘトヘトになるまで郵便屋さん頑張る健気な大ちゃんのお話が楽しみです😊 (2023年4月24日 14時) (
レス) @page2 id: 3a21aa44cd (このIDを非表示/違反報告)
彼方(プロフ) - こんにちは。スピンオフ嬉しいです！！だいちゃんの活躍が楽しみです^ ^ (2023年4月24日 10時) (レス) id: 106f0992f4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：はな
| 作成日時：2023年4月23日 19時
