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次の日、大ちゃんはおずおず近づいてきた。
「いのちゃん…あのさぁ」
「あ、大ちゃん。どした?」
「やっぱその…電車…教えてほしくて」
「いいけど…昨日みたいに逃げないでね」
「が…がんばる…おれ…」
「ふふっ大丈夫だよ、そんな怖がんなくても」
ぶるぶるしてる大ちゃんの背中をぽんぽんして宥めた。
俺より背が低くて、世間知らずで、なんだか弟みたいな感じ。よっしおれが色々教えてあげましょう。
「で、大ちゃんちの最寄りの駅は?」
「もよ…??」
「あ、わかんないよね」
電車に乗ったことがないってことは駅も知らないってことか。
大ちゃんははっとして突然カバンの中をゴソゴソ探して一枚の紙を出してきた
「あの…これおれのうちの場所…」
「あ、住所ね。それあれば分かるね最寄り駅」
俺携帯持ってるし、ぐーぐる先生は何でも教えてくれんのよ。
紙に書いてある住所を見たらふと気づく。
「…ここ知ってるおれ。親戚のうち近くだよ」
「来てたもんね、去年」
「え?なんで知ってんの?」
「あっ!!しらない!知らないよ何も!!」
「なんで?大ちゃん…」
「ちがうってば!知らないの!はやくももりえき調べて!」
「もよりえき、ね。」
めちゃめちゃはぐらかしたな大ちゃん…日本語危ういし
去年おじさんの家に行ったときに噂にでもなってたのかな…でもなんで隠すの?
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けーまま(プロフ) - タヌキの大ちゃん!!相変わらず瓶底メガネなんですね…かわいいᐢ⓿ᴥ⓿ᐢヘトヘトになるまで郵便屋さん頑張る健気な大ちゃんのお話が楽しみです😊 (2023年4月24日 14時) (レス) @page2 id: 3a21aa44cd (このIDを非表示/違反報告)
彼方(プロフ) - こんにちは。スピンオフ嬉しいです!!だいちゃんの活躍が楽しみです^ ^ (2023年4月24日 10時) (レス) id: 106f0992f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はな | 作成日時:2023年4月23日 19時