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3 電車の試練 ページ3

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「いのちゃん!一緒にかえろ!」

放課後早速てててっと走り寄ってきて、小動物みたいで愛着わくな…。
クラスメイトからも誘われてたけどごめんって断ってた。それより俺のとこに来るなんて…さらに愛着湧いちゃう。


「大ちゃんちはどこらへんなの?」
「おれんちはね、山のほう」
「ざっくりしてんな…、電車でしょ?何線?」
「で……でんしゃ………」

なにその怯えきった声…なんも怖いこと言ってないよ。まさか恐怖症とか?

「電車乗らないの?家近い?歩いて何分?」
「えっとね…3時間くらい…」
「いや電車乗れよ!!」
それは乗らなきゃいけない距離だろ!

「だ、だって…でんしゃは……ピーーッて音が鳴って…通せんぼされて……中、入れなくて……」
「え……それ……改札のこと?」

こくこく頷いたら瓶底メガネがずれていく。

「こわくてそれ以来…近付いてない…」
「入り方知らないの?」

どんだけ田舎に住んでたんだ…いくらなんでもそれくらいは親も教えてあげなさいよ…

「で、でも大丈夫!おれ歩いて帰れるし!」
「いやいやだめだろ!今から3時間とかすっかり夜じゃん、危ないよ」
しかも山の方に向かうらしいし。心配すぎる。

電車乗り方教えてあげるって駅まで連れてきたけど、駅の前から大ちゃんの足は一歩も動かなくなった。

「大ちゃん?俺教えてあげるから、ほら」
「やっぱり…こわい。」
「なんも怖くないって。疲れちゃうでしょ歩くなんて」

慣れれば大丈夫。って言おうとした瞬間、プァーーーーーーッて大きな汽笛の音とゴトンゴトン電車の迫る音がして、大ちゃんは一瞬飛び跳ねるように反応して叫んだ


「わあぁぁっやっぱ無理ぃぃ!!!!」

「あっ!だいちゃーん!」

「ごめんいのちゃん!ばいばいっ」

「えっまじで走って帰るの?!」



ダッシュで走ってく足の速さは野生動物並で、一瞬で視界から消えてしまった。



「………………なんなの…」



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けーまま(プロフ) - タヌキの大ちゃん!!相変わらず瓶底メガネなんですね…かわいいᐢ⓿ᴥ⓿ᐢヘトヘトになるまで郵便屋さん頑張る健気な大ちゃんのお話が楽しみです😊 (2023年4月24日 14時) (レス) @page2 id: 3a21aa44cd (このIDを非表示/違反報告)
彼方(プロフ) - こんにちは。スピンオフ嬉しいです!!だいちゃんの活躍が楽しみです^ ^ (2023年4月24日 10時) (レス) id: 106f0992f4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:はな | 作成日時:2023年4月23日 19時

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