番外 山での一幕 ページ12
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「あーーーおもっ」
ざくざく葉っぱを踏みつけて道無き道を進むと、古いお社が見えてきた。
ほんとに昔っから世話がやける子狸だよこいつは…
「おーい。いるー？」
…………
あれ、留守か。大事なお社を留守にしていいんだろうか。相変わらず自由な人だ。人っていうか神様だけど
「うわっ、暴れんなて！」
右腕に抱えてたウサギが突然暴れだし、腕からすぽーんっと逃げ出した。
まぁホームに帰ったんだしいいか。
それよりまだ起きないのかこいつは…
反対の左腕の中でぐったり……いや、ぐっすり寝てる子狸はすぴすぴはなを鳴らして熟睡中。
肉々しい身体はそこそこ重いんだ。はやく目覚めろ
「あれ、薮ちゃん」
うしろから声を掛けられた。
振り向くと、さっき逃げ出したウサギを抱っこして歩いてくる人。
ここの神社の主
「相変わらず動物に大人気だな｣
「えっ、そう？」
「状況見てみ」
頭と肩に鳥が乗ってて、足元に群がるネコ、歩いたあとをキツネとたぬきがついてきてる。動物のパレードみたい。
本人はくるっとふりかえって動物たちを見て、いつの間について来たのって笑ってた。ここはいつだって平和だ。
「それよりこれ、拾ったんだけど」
「あっ大ちゃん！ひろった？どこで」
「学校。なんかぼろ雑巾みたいになってて」
「あー…やっぱ無理だったかぁ…」
「なに、なにしてたのこいつ」
「今日一人で電車乗って学校いくって張り切って出ていったんだ…」
「迷子になったわけか。どこまで行ったんだろうな…」
「やっぱ都会は大ちゃんには早かったかなあ…」
眠る狸の頭を撫でて心配そうにため息をつく。
だいきは元々隣村で郵便屋をしたかったって前に愚痴ってたっけ。
なんで今の高校なのか、俺はもう事情を聞いてるけどね。
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けーまま(プロフ) - タヌキの大ちゃん！！相変わらず瓶底メガネなんですね…かわいいᐢ⓿ᴥ⓿ᐢヘトヘトになるまで郵便屋さん頑張る健気な大ちゃんのお話が楽しみです😊 (2023年4月24日 14時) (
レス) @page2 id: 3a21aa44cd (このIDを非表示/違反報告)
彼方(プロフ) - こんにちは。スピンオフ嬉しいです！！だいちゃんの活躍が楽しみです^ ^ (2023年4月24日 10時) (レス) id: 106f0992f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はな
| 作成日時：2023年4月23日 19時
