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そこで私は手紙を書くことにした。
家族、祖父母、それから学生時代の友達。
昔の思い出から今何をしているか(この奇妙な事件については触れていないが)を連ねていく。
恐怖の対象は、文字が埋まり黒に近づくにつれ、普通の便箋へと様変わりした。
住所を知っている人はそんな多くなく、白い便箋はまだまだ余っているが、それでも幾分か気が楽になった。
ご機嫌に鼻歌なんて歌いながら、私は久々に明るい気持ちで外に出た。
ーーー
ーーー
結局、手紙が返ってきたのは4通ほどだった。
懐かしい母の字や、普段SNSで話す友達もわざわざ手紙で返事をしてくれ、心があたたかくなる。
まだまだ白い便箋は届き続けているが、今日だけはその恐怖が薄れ———
「俺のラブレターを汚して他人に送りつけるとか。Aも酷いことするよな」
え。
『あ”っ、』
激痛。
そして、かん、と金属の鈍い音。
その音が耳に届く前に、世界は暗転した。
ーーー
ーーー
「あーあ、せっかくの真っ白な便箋が赤黒くなっちゃって」
「それにしてもAは酷いよな。捨てんでいてくれたことは嬉しいけど、俺の真っ白な気持ちを汚した挙句、他人に送るなんて」
「大丈夫やで。俺はAが生きてようが死んでようが、しっかり愛したるから」
「さぁてと、帰りますか。俺らの家に」
だって俺は善良な大人やから/rbr→←俺はただ純粋だったから/???
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りんご(プロフ) - ぼうっきれ、とうさん» ぼうっきれ、とう様 コメントありがとうございます。気に入ってもらえたようで何よりです…!ぼうっきれ、とう様の作品もいつも楽しませて頂いています。これからも更新頑張りますので応援していただければと思います！ (2021年9月19日 20時) (
レス) id: 8618b53d3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんご | 作成日時：2021年9月17日 14時
