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また、嘘をついてしまった。
お腹が痛いなんて嘘。
なんならちょっと小腹がすいてて、ああ折角だから今日はラーメンが食べたいな、なんて。
そんなことを考えながらフラフラと廊下を歩く。
この世界に生きづらさを感じはじめてから、一人になる時間がないと、駄目になった。
どちらかというと寂しがり屋なほうで、そんなことあり得なかったのに。
最近はメンバーといる時ですら、得体の知れない黒いモノに心を蝕まれる。
つきあたりの扉を開けると、そこは外階段だった。
──ホラね。
ガヤガヤした空間から抜けて、1人になると、途端に深呼吸ができるようになる。
この大都会 シブヤの空気ですら、美味しく感じるんだ。
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どうやったら評価されるか、人気を得られるか。
どうすれば、人気を維持できるか、更に上へいけるか。
時には思ってもないことを言って、心とは裏腹の表情を貼り付けて。
そんな抜け目のないやり方で、ここまでやってきた。必死に、キラキラを演じてきた。
そうやって創りあげられたのが
────── V、だ。
僕は皆と違って弱くて、きっと大人になりきれていない。
利益の為に上手く立ち回れるほど、器用でも賢くもないし
自分を演じる度に、心がミシミシと音を立てる。
"キム・テヒョン"は、とうの昔にどこかへ置いてきてしまった。
代わりに生まれたVは、
僕をあっという間に追い抜いて、見えないところまでいってしまった。
毎日毎日、思うんだ。
───── 一体僕は、何者？
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カン、カン、と人が降りてくる音でハッとする。
そろそろ戻らないと、と反射的に上を見やると
煙草を咥えた1人の女性と目があった。
紫が抜けたような、グレーがかった不思議な髪色。
大きくて切れ長な、綺麗な瞳。
こんなこと自分で言うのも可笑しいけれど、その瞳は僕のそれとよく似ている気がした。
…何故か、眼を逸らすことが出来なかった。
『………死ぬの？』
女性にしては低めの声。
まるで興味がなさそうに冷たく声をかけられ、思わず僕は固まってしまう。
───え、死のうとしてると、思われてる…？
そんな僕を傍目に、彼女は再び階段を降りだす。
TH「ち、違いまっ……！！」
慌てて声を上げるも、きっと僕のことはどうだっていいのだろう。
必死の弁明も虚しく、先ほどの扉を開けて中に入ってしまった。
彼女も、今日の出演者なのだろうか。
…………って、あれ。
TH「韓国語…だった…？」
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あみだけどうぉぬよんのtastyが忘れられない人(プロフ) - また更新されたら嬉しいです…☺︎ (11月27日 20時) (
レス) id: 943b446d66 (このIDを非表示/違反報告)
にこまる - ひええええ、！最近King Gnuさんにはまってるのとバンド系のお話すごい好きなので面白いです(*^ω^*) (2020年6月10日 20時) (レス) id: 10fbbe8ad3 (このIDを非表示/違反報告)
シエル(プロフ) - 凄い面白いです！！！更新楽しみにしてます！ (2020年6月5日 17時) (レス) id: 35bb3f6d4f (このIDを非表示/違反報告)
もこ - りんごさん» 更新ありがとうございます！！これからも楽しみにしてます！！！ (2020年6月5日 15時) (レス) id: e21953f802 (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - もこさん» コメントありがとうございます！更新も話の進みもノロマですが、気が向いた時に見ていただけたら嬉しいです^^ (2020年6月5日 13時) (レス) id: 8f760c3c45 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんご | 作成日時：2019年8月21日 0時
