記憶 ページ19
「えっと、なんで二人なんですか?」
不死川 「珠世先生だっけか?天女目先生と俺だけ呼ばれたんだ?」
珠世 「お二方にはカウンセリングを行う予定になっています。まず座ってください」
不死川 「カウンセリングだァ?ふざけんな!俺は平気だっつーの!」
そう言って不死川先生は勢い良く飛び出していった
「あのぉ、私も大丈夫ですよ?それに、どうして不死川先生と私だけなのですか?」
珠世 「それは、カウンセリングを受ければわかります。では、始めましょう」
私は不審に思いながらも、カウンセリングを受けることにした。
それはそうと、宇髄先生、どうして会議って嘘ついたんだろう?
珠世 「目を瞑って、あなたの一番昔の記憶をたどってみてください。」
目をつぶる。そして、一番古い記憶をたどる。
「っ、あの?血の匂いがするんですが、気のせいですか?」
「はい。気のせいですよ。目を開けずに、ゆっくり瞑想してくださいね。」
最初は簡単な質問だった
出身は?
先生を目指した理由は?
でも、自分の意思ではなく、勝手に口が動く。銀行口座番号も言ってしまいそうなほど、質問に素直に答えてしまう。
そして、
「あなたは今、一番苦しい時期です。あなたは何歳ですか?」
「………16歳」
えっ?16なんて高校が楽しかった時期なのに?
でも、なぜか本当に苦しい。
その瞬間、ひどい暴力の描写が脳に流れた。
これは?私の記憶なの?
今は考えられない生き物。鬼
私は剣士?
柱?
沢山の情報が流れ込み、吐き気が襲う
「俺の一番の継子だ!」
知ってる。この笑顔。私、ずっと会いたかった
「それで気付いた。俺はお前が好きだってな。だからこそ向き合おうとするのが怖かったんだ。」
この悲しく、美しい顔も。これは私の記憶?でも現在の記憶じゃない。これはいつの記憶なの?
珠世 「この時、あなたの大事な人の名前は?」
「っ、実弥、不死川実弥さん!そんな……それに、あなたは、鬼の………」
珠世 「全部思い出せましたね。少々あらっぽい方法を使ってすみませんでした。」
「思い出した。でも、じゃあ、実弥さんもこのことを知らないの?私、私だけが知ってても、」
しばらく落ち着くことはできず、今の出来事を頭で反芻していた
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作者名:クテシフォンらるるん | 作成日時:2020年4月24日 15時