3:新入生 ページ5
先生方はみんな、最初は嫌な顔したけど、テスト結果と校長の口添えもあって私の入学に反対するものはいなかった。
相澤先生:｢A、俺が今日からお前の担任だ。入学式の10日後に入学する訳だから不思議がられるだろうが、それは分かってるな？｣
『はい！分かっています！』
｢いい返事だ。ならさっさと来い。お前が入るのはA組だ。廊下で待機して、俺が紹介したら入ってこい｣
さすが雄英、イレイザーヘッドが担任なんて凄すぎる！！他にもオールマイトが実践授業してくれるなんて素敵！！
なんてこれからの高校生活に期待していた。しかし私はこの時忘れていた。私は"普通"の女の子じゃないことを……
｢入れ！｣
相澤先生の合図を受けて教室に入る。
途端にざわめく教室。忘れていた。
私は"普通"じゃないのだ
???:｢まじかよ！神々廻家の美女じゃん！｣
???:｢なんでここにいるんだ？巫女だったろ？｣
???:｢超有名人じゃん！スッゲェ！！｣
私は有名人。私は巫女。神々廻神社の時期頭首。
私が大嫌いなレッテルだ……
『はあぁぁ』
しまった！そう思った時にはすでに遅し！
盛大なため息がザワついた教室に響き渡り、しんと静まり返った
『え、えっと、すみません。嫌なため息ついちゃって……その、神々廻Aです。よろしくお願いします』
慌てて笑顔を作ると、教室の所々から安堵のため息が聞こえてきた。
そして次の瞬間には、
???:｢俺らもごめん、デリカシーないよな｣
???:｢よろしく！そうだよな、有名人とか関係なくこれからはクラスメイトだもんな！｣
???:｢Aちゃんよろしく！｣
びっくりした。こんなにも普通に接してもらったことがあるだろうか……さっきまでの暗い気持ちが今は晴天の空に輝く太陽のようにキラキラ輝き始めた。
私はこの日初めて、新しい世界を知った気がした
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緑谷出久side
朝の朝礼時、相澤先生が新入生の紹介をした。入学式から10日しかたってないのに……と思ったけど、どんな子なのか、そっちの方が気になった
入ってきた子はあの有名な神々廻神社の令嬢で、テレビや雑誌で見るより美人だった。
案の定、峰田君や上鳴君が反応したけど、
『はあぁぁ』
美人な彼女には似合わないドスの効いたため息が教室に響いて圧倒された
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作者名：クテシフォンらるるん | 作成日時：2020年12月9日 17時
