いつの日か(弐)【柱】【不死川 実弥】

風の呼吸 ページ28

一ヶ月後、

Aは、全集中の呼吸を会得し、裏山500周、腕立て1万5000回、腹筋1万5000回を毎日の日課としている。






不死川：「よし、今日から素振りだ素振り！構えろ！」


A：「はい！」






木刀で、基本の構えを教えてくれる師範は本当に教えるのが上手い。おかげですぐに会得できるようになった。でも師範は、私の覚えが早いから。だと言ってくれる。




が！



素振りは疲れる！腕千切れそうになる。師範は私に、素振り5000回と言ったのに、私は3000回でダウンしてしまった。








不死川：「チッ、腕が細すぎるんだなァ。今日から腹筋なしで懸垂しろ！」

バシンｯ


(こんな感じで、出来ないと舌打ちされて、叩かれる。意外と怖いし痛いんですよ！)




A：「は、はい！」




懸垂は一度、師範がしているのを見たことがあった。見よう見まねでそれを続けると、すぐに筋力がついた。
身に付いたのはそれだけじゃない。ここにきて、私の体重は10キロ増えた。でも太った訳じゃない。地獄の基礎練習のおかげで体型は変わっていない。強いて言うなら身長と胸のサイズが大きくなったということ。
この頃は簡単なお料理も一人でできるようになった。５人の隠の人とも話せるようになった。






出来ることが沢山増えた一ヶ月目だった。









二ヶ月後、

風の呼吸を会得した。しかし、思ったような威力はない。やっぱり師範のように体が大きくないからなのかな？



二ヶ月と13日の時、


不死川：「高く速く飛べるように足を鍛えろ！」






と言われた。体が小さく、筋力のついた私はすばしっこい動きが武器になるそうだ。









こうして、鍛えて鍛えて鍛え上げ、高いジャンプと早い動きをできるようになった。








自分の武器を見つけることができた二ヶ月目だった。









〜大正コソコソ噂話し〜
Aさんが初めて食べた甘味はずんだ餅だそうです。なんでも、隠の人達が差し入れした時、Aさんがとても喜んでくれたので、しょっちゅうずんだ餅を差し入れしているうちに、隠の５人とAさんは仲良くなったらしいですよ。

合格→←爆食！

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