出会い ページ21
お館様:「いいのかい?鬼殺隊は命の危険がいつも付き添う。君にその覚悟はあるのかな?」
A:(命の危険……でも、私の意志は変わらない!)
「はい、救ってもらったこの命、自分のためでなく、人のために、お館様のために、精一杯のことをしたいのです!」
お館様:「なら、継子になるといい。柱は階級が一番上だ。そうだね、風柱、不死川実弥なら、きっと、君の力を引き出せると思う。明日、話をするから、Aも来てくれるね?」
A:「は、はい!ありがとうございます。」
今思えば不思議だなぁ。人間不信の私を強面短期の師範のところに預けることもおかしい。男嫌いの私を女性の柱に預けなかったことも………
でもこれだけは言える。師範のおかげで今の私があること。
翌朝、お舘様が庭の見える広い部屋に私を通してくれた。久しぶりに見る太陽の光。いつもは暴力を受ける時刻、なのに今日はこんなにも清々しいと感じる。お舘様が私に縁側まで来るようにうながす。それと同時に男の人が現れた。
不死川:「・・・」ザッ
立て膝をついてお舘様に向かう姿勢は、なんだかとてもかっこよかった。
お舘様:「お早う、実弥。久しぶりだね。今日はすまない。」
不死川:「お早う御座いますお舘様。これしきの事、お舘様のためとあらばすぐにでも駆けつける次第にございます。」
お舘様:「ありがとう。実弥。」
二人の会話は緊張感があるのに、聞いてて心地良かった。絶対的忠誠。絶対的主君。その言葉ではないもっと特別な言い方があればきっとそれだ。それだけ、信頼しあえる上下関係なのだろう。
お舘様:「今日はね実弥。君にお願いがあるんだよ。…………A、おいで?」
優しい声音に引き寄せられるようにお舘様の隣に歩み寄る。
チラッと男性の方を見ると今にも「は?」と言いたげな目をしていた。
お舘様:「実弥、この子を継子にする気はないかい?」
不死川:「!恐れながらお舘様、俺は継子はとらないつもりです。そして、その娘に継子になるほどの実力はない。俺はお受けできません。」
お舘様:「確かにそうだね。取り敢えず自己紹介しようか?A。」ニコッ
人間嫌いの私に話せと?でも、恩返ししたいし…
A:「な、天女目……天女目Aと、も、申します。」ニコッ
強面の男の人に恐怖心を抱きながらも、得意の笑顔を向ける。
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ナリア(プロフ) - 良いお話を読ませていただきました!炭治郎の治が次になっていたのが気になりました。m(_ _)m突然すみません。 (2020年5月6日 17時) (レス) id: 7339556e29 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:クテシフォンらるるん | 作成日時:2020年3月12日 14時