10:噂 ページ12
生徒の個人情報を教えることは出来ない。さらに今回の事件でマスコミがざわついてる。
だからAの居場所は教えなれないと言われた
でも、佐賀美先生に頼みに頼み込んでなんとか居場所を教えてもらえた俺は、学校をだまって抜け出して病院へ向かった
病室は最上階の端の部屋だった。マスコミから匿うためか、最上階にはAしかいない
静まり返った薄暗い病室に、意識不明の重体でベットに横たわるAがいた
「A、すまないっ!!!」
Aの寝顔は眉間にシワがよっていて、とても苦しそうだった
腹部や胸を包丁で刺されたそうで、一命は取り留めたが、意識が戻るかは不明らしい。
刺された傷は残ると言う。
長い時間、好きな人の手を握っているとすぐに夕方になってしまった
病院を出て学校に戻ると、佐賀美先生に心配されてしまった
モヤモヤしながらバスケ部に向かう
明星:「あっ、ちーちゃん先輩!!」
高峯:「あ、やっと来た………」
衣更:「こんにちはー!」
元気な後輩に囲まれても、いつものように元気になれない。
明星:「あれ、暗いなぁ。ちーちゃん先輩は明るくてうるさいだけが取り柄なのに!」
衣更:「馬鹿!知らないのか……?守沢先輩の彼女が大変だっての」
高峰:「あの怖い先輩が守沢先輩の彼女……」
「ま、待て待て。なんの話だ?」
衣更:「今日、先輩が学校をサボってA先輩のお見舞いに行ったって学校中で噂になってるんすよ」
明星:「あー、うっきーがそんなこと言ってたかも?芥川さんの娘さんがちーちゃん先輩と付き合ってるって……」
高峰:「俺も鉄虎と深海先輩から聞きました。守沢先輩がAさんと付き合ってるって……」
衣更:「俺は生徒会の中で会長がA先輩と守沢先輩が付き合ってるって聞きました」
明星:「でもでも、A先輩って怖いよね?前にお金くださいって言ったらウザイって言われた!」
衣更:「いや、それはそうだろうな……」
そんな噂、知らなかった。俺は確かにAが好きだが、別にAは俺が好きなわけじゃない。だから付き合ってなんかいないのに……
俺には付き合う資格なんてない……
弱みを見せてくれた彼女を守れなかったし、SOSに気付けなかったのだから……
それからというもの、流星隊の練習も授業も部活も精が出なかった
そしてAのお見舞いに通いつめて1ヶ月、奇跡が起きた
61人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「あんスタ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
コフウ - 面白かったです! (2021年3月10日 21時) (レス) id: 16a5bce890 (このIDを非表示/違反報告)
碧生 - 凄い面白かったです!これからも応援してますー (2021年2月23日 17時) (レス) id: 7ffc4172b1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:クテシフォンらるるん x他1人 | 作成日時:2021年2月23日 8時