21話 ページ22
「A、おんぷちゃんでトレンドが上がりまくってる」
講義までピアノの練習をしていると、えみちゃんが練習室に入ってきてスマホを見せてくれる。
SNSには、昨日上がった私がいる動画についてかなり盛り上がっているようだ。
「それ私も見たよ。今日、アカウント作る予定」
「………なんでそんなに普通なのよ!」
「いた!」
デコピンをされる。えみちゃんは動画も見せてくれた。
そこにはもちろんと言っていいのか、多くのコメントが寄せられている。
『おんぷちゃんレトさんより下手くそだし反応が素っぽくて草』
『体揺らしてるとかかわいい』
『どうしてこんなゲーム下手くそな人をキヨの動画に出してもらえるのかわからない』
→『嫉妬乙』
→『普通に面白かったけどな。あとエンドカードでちゃんと弾いてるからそれも聞いてあげろよ』
『おんぷが出来なさすぎてキヨがさらっと助けたあとに「ありがとうございます」って毎回お礼言ってるのめちゃくちゃ好感。ゲームなのに』
『キヨ含めTOP4みんな素で笑ってるし、おんぷへのキヨの態度が優しい。キヨって誰?』
→『それな。別人かよってくらい優しい』
→『おんぷが詰んだ時にキヨがさっとクリアしてあげるのもだけど、1つのコースに1時間近くかかってるのにちゃんと待ってあげてるのほんと優しいよな』
『ガッチさんと牛沢が完全に保護者』
『エンドカードほんとに弾いてるの草だし、めちゃくちゃアレンジかかってるところからほんとおんぷちゃんのギャップよ』
すごいなぁ。批判的意見もっとあると思ったんだけど、いい意見ばかりだ。
「否定的なのがいないは怖いなあ。こういう一方的な意見ばかりだと逆に不安になる」
「………Aのそういう理論的な、客観的に考えようとしてるところも私は好きだけど、もう少しなんか反応あってもいいと思うよ」
えみちゃんの呆れた顔。私はその顔に笑顔で返すしかない。
「えへへ。だって私より心配してくれる人がいると、気が抜けちゃって」
「もう!かわいいんだから」
頭を撫でられる。すると、練習室に御影くんも入ってきた。
「A、あの動画で俺の腹が筋肉痛。今日は叩く気ないから」
「えっ!御影くんと合わせるの楽しみにしてたのに!」
御影くんはうぐ、と息が詰まった。
そして私の方にずいずいと近寄ってきて、私に指を指した。
「面白すぎて腹が痛いんだよ!お前のせいで昨日は笑いっぱなしだ」
「責任転嫁しないで下さい!」
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りんご(プロフ) - ちょこれえとさん» すみません、返信遅くなりました。好きになったと言って頂けて嬉しいです。これからも自分のペースで頑張っていきます! (2020年3月6日 13時) (レス) id: 72494e54b9 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれえと(プロフ) - めっちゃ面白いです!キヨのこともっと好きになれました! これからも頑張ってください!! (2020年3月3日 13時) (レス) id: cdd2774812 (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - みんさん» ありがとうございます!1番好きと言っていただけて嬉しいです。自分のペースで頑張らせていただきますので、これからもよろしくおねがいします! (2020年1月31日 23時) (レス) id: 72494e54b9 (このIDを非表示/違反報告)
みん(プロフ) - はじめまして!いつも拝見させていただいています!たくさんあるキヨのお話の中で一番好きです(^^)vりんご様のペースで頑張ってください。陰ながら応援してます! (2020年1月31日 18時) (レス) id: c336b5de5e (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - なおさん» 初めてのコメントをいただけて嬉しいです!年齢制限の方は別サイトになると思いますが、前向きに考えますね。ありがとうございます。 (2019年12月13日 19時) (レス) id: 72494e54b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りんご | 作成日時:2019年12月10日 14時