13話 ページ14
｢うーん、ピアノくらいしか取り柄ないから、ピアノですかねぇ｣
あ、ゲーム実況じゃないけど、ただのプレイ動画上げてもいいかもなぁ。そのゲーム音楽の解説つけて、なんて眠たい頭で考えていた。
｢あー、そうだよなぁ｣
｢でも編集やるとか、色々大変なことありそうだなぁ｣
｢……別に無理してやる必要なんてねえよ｣
キヨさんは私の頭を撫でる。
｢別に、俺の動画にゲスト出演すればいいんだよ｣
キヨさんこそ眠いのだろうか。
言ってることがとんでもないことに気づいてるのだろうか。
｢そのゲスト出演したら、大炎上なんですよ。キヨさん｣
手持ち無沙汰になって、キヨさんのお腹辺りをくるくると指でなぞる。キヨさんはくすぐってえ、と小声で言って、私のその手を掴んだ。
｢別に、俺に女がいるいないなんて、視聴者に関係ないんだけどなぁ｣
｢でも、仕方ないですよ。キヨさん、イケメンですから｣
｢……あのプレイ動画、編集して上げてみてもいい？｣
｢えっ、｣
少し黙り込んだキヨさんは、目を彷徨わせる。そして、ぎゅ、と私の手を握る。
｢ピアノのやつも、一緒にな。後ろ姿だけだし、とんでもねえ友達のギャップって言う感じで上げてみる｣
｢……それで、大炎上したとして、迷惑かかったら、全部削除して俺がなんとかするわ｣
｢私はそれでも構いませんよ｣
｢いやお前、普通に少しは反対しろよ｣
ぱちり、と目を瞬かせるキヨさん。
今の私の返答に目が覚めた様子で、ぎょっとしている。
｢だって別に、反対する理由がないんですもん｣
｢いやいやいや、身バレとか炎上からのストーカー被害の可能性もあるんだぞ｣
｢……確かに、ピアノの後ろ姿は上げられると困りますね。あとあの曲きちんと弾きたいです｣
結構適当なアレンジを人前で見せたら面白くない。やるならもっと徹底的に。音楽に対する私のポリシーである。
｢………そういう肝が座ってるお前が好きだわ｣
｢ふふ。明日あたりちゃんとアレンジしますね｣
そう言って、お互い手を握ったまま眠いに落ちていった。
✱
｢キヨさんできましたよ！｣
｢おー、こっちもできたわ｣
次の日。調子が良かった私はあの曲を徹底的にアレンジして、キヨさんは私とキヨさんの声が入ってる動画を編集した。
そして、すぐに投稿してみようとのことで、夕方に投稿してみると。
｢こりゃすげえな、ほらよ｣
キヨさんがパソコンを見せてくれると、大変なことになっていた。
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りんご(プロフ) - ちょこれえとさん» すみません、返信遅くなりました。好きになったと言って頂けて嬉しいです。これからも自分のペースで頑張っていきます！ (2020年3月6日 13時) (
レス) id: 72494e54b9 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれえと(プロフ) - めっちゃ面白いです！キヨのこともっと好きになれました！ これからも頑張ってください！！ (2020年3月3日 13時) (レス) id: cdd2774812 (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - みんさん» ありがとうございます！1番好きと言っていただけて嬉しいです。自分のペースで頑張らせていただきますので、これからもよろしくおねがいします！ (2020年1月31日 23時) (レス) id: 72494e54b9 (このIDを非表示/違反報告)
みん(プロフ) - はじめまして！いつも拝見させていただいています！たくさんあるキヨのお話の中で一番好きです(^^)vりんご様のペースで頑張ってください。陰ながら応援してます！ (2020年1月31日 18時) (レス) id: c336b5de5e (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - なおさん» 初めてのコメントをいただけて嬉しいです！年齢制限の方は別サイトになると思いますが、前向きに考えますね。ありがとうございます。 (2019年12月13日 19時) (レス) id: 72494e54b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんご | 作成日時：2019年12月10日 14時
