4話 ページ5
｢私も、最近笑顔が増えたねって言われて｣
｢うん｣
キヨさんの頭を撫でながら言う。
｢ピアノを弾いてる時も、たまにキヨさんのこと思い出して、ニコニコしてるみたいで｣
｢それが、音に出てたらしくて、レッスンの先生にバレて『Aちゃん彼氏出来た？』って言われてしまいました｣
｢……お互い、ちょっと気持ち悪いな｣
｢ほんと、気持ち悪いんですよ｣
自覚済みでこれだから、かなり重症なんだろう。
それでも、口元が緩んでしまい、その顔がキヨさんに見られてしまう。
ぷ、と同時に吹き出して、笑いあった。
✱
｢そういえばさ、Aこれやってみてよ｣
｢ゲームですか？｣
｢うん、操作教えるから｣
デスクトップの前に座り、キヨさんが後ろに立ってマウスを操作した。
出てきたのは、レトルトさんたちとやっていた、カラフルな人間のようなキャラクターが、武器を持って戦うゲームだった。
ステージから外に飛ばしたら勝ちの、シンプルなルールだった気がする。
｢これコントローラーね｣
すると、ゲーム用のコントローラーを渡される。キヨさんがよくカチカチと弄っていたのを横目で見ていたことを思い出した。
｢これ、使っていいんですか？｣
｢お前がいじったところで壊れないし、予備あるから気にすんな｣
派手なゲームタイトルが英語で表示される。
言われるがまま、スタートボタンを押した。
✱
｢ははははっ！いや、お前なんでその操作するんだよ｣
｢や、だって、じゃんぷしてっていった、じゃないです、かあああ！また落ちた！なんで！？｣
ピアノの時はスムーズに指が動くのに、ゲームのコントローラーの前ではその技術は全く発揮しなかった。
たどたどしい動きをしているが、自分なりには結構動けているつもりである。
しかし、キヨさんにはそれがとてもツボだったらしい。
ゲラゲラと後ろで笑っている。
｢ふは、……むり、まって、録画するわ、これしばらく笑う、むり、ひぃ｣
｢過呼吸にならないでくださいよ！｣
気がつくと近くにマイクを置かれ、色々パソコンの準備をされた。
録画なんて恥ずかしいと抗議したが、椅子の周りにあるコードやら機器が私を邪魔した。
……変に動くと、データを飛ばしそうで怖かったのである。
そのまま、流れ的に普通にやれと言われる。
｢な、んで！？今そんな！右押したのに！｣
｢いや、ほんと、ゲーム音痴すぎるだろ｣
ゲラゲラと笑うキヨさんと、緊迫した私の声が部屋に響いた。
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りんご(プロフ) - ちょこれえとさん» すみません、返信遅くなりました。好きになったと言って頂けて嬉しいです。これからも自分のペースで頑張っていきます！ (2020年3月6日 13時) (
レス) id: 72494e54b9 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれえと(プロフ) - めっちゃ面白いです！キヨのこともっと好きになれました！ これからも頑張ってください！！ (2020年3月3日 13時) (レス) id: cdd2774812 (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - みんさん» ありがとうございます！1番好きと言っていただけて嬉しいです。自分のペースで頑張らせていただきますので、これからもよろしくおねがいします！ (2020年1月31日 23時) (レス) id: 72494e54b9 (このIDを非表示/違反報告)
みん(プロフ) - はじめまして！いつも拝見させていただいています！たくさんあるキヨのお話の中で一番好きです(^^)vりんご様のペースで頑張ってください。陰ながら応援してます！ (2020年1月31日 18時) (レス) id: c336b5de5e (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - なおさん» 初めてのコメントをいただけて嬉しいです！年齢制限の方は別サイトになると思いますが、前向きに考えますね。ありがとうございます。 (2019年12月13日 19時) (レス) id: 72494e54b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんご | 作成日時：2019年12月10日 14時
