桃 ページ18
あれから4年が経ったのかな。いや5年…ダメだ、たまに時間感覚狂ってる。
私は独立後、事務所を立ち上げた。ホントは立ち上げるつもりなかったんだけど…色んな人の勧めでね。サイドキックになりたいというヒーローはちゃんと来てくれたから困ることは無かった。
「カラーティック！また新しい噂たってるよ！」
『えー…まぁ大丈夫でしょ。』
「ノリかるっ！」
「今日入りに来る子いるみたいでーす！」
『そっか〜、今日だったね。』
「ちょ、カラーティックさんww起きてください！」
事務所はいつも賑やかで、色が溢れかえっている。キラキラしてて、いい色ばかりじゃないかな、私にはもったいないほど。
「連れてきました！カラーティック!!」
「ここが…！｣
私はその子を別室へ誘う。後輩ちゃんは男の子か。私は粗方彼の個人情報を聞いて、1つ問い質した。
『君は何？』
「え、えっと……ヒーローです！」
『どうしてヒーローに？』
「そ、それは…元ヒーローの姉が病気で…。だから俺、憧れだった姉の意志を継いで、姉もみんなもを救えるようなヒーローになりたいんです！」
『…そっか。よろしくね、ヒーロー。』
私はサイドキック、またはインターンとしてこの事務所に入りたいヒーローに1つ問う。「君は何なのか」「何しに来たのか」その言葉と重ねてに意志も問う。
ほとんどはみなヒーローと口にする。だってそう言わせてるから。というかそう答えなかったら何しに来たんだって話。
でも一番は言葉じゃなくて気持ち、意志。後に理由を聞いて、採用か不採用か決める。意志は大きさじゃない。どんなに大きくたって強くなきゃ意味が無い。小さくたっていい。その意志が強ければ、必ず立ち上がり続けれるから。
『はい、ハンコ押したよ。
早速先輩に報告してきなよ、相棒。』
「……！はい！ありがとうございます！」
ﾌﾟﾙﾙﾙ
『はい、こちらカラーティック事務所。
あぁ応援、すぐ行くわ。』
「応援要請……私も行きましょうか？」
『ん〜来たいなら急いでよ〜。』
「え、待ってください!!」
拝啓 相澤先生。覚えてる？私は忘れないよ、絶対。仕事がいっぱいあって忙しいけどいつか同窓会でも開いて会いたいな。
ずっと明るい明日を迎えられる世界にしたい。私は特別でもなんでもない、ヒーローだ。
「不思議なヒーローですね。」
「そうだよね。あの人の目には私たちに見えないとても綺麗なものが映ってるのかも。」
「…そうなんですか。」
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紅葉桜(プロフ) - 過眠さん» ありがとうございます！しっかり伝わってて良かったです笑素敵な作品だなんて嬉しいです笑 (2020年5月10日 8時) (
レス) id: e8ee42e7f8 (このIDを非表示/違反報告)
過眠(プロフ) - 一気に読んじゃいました！！ヒーローの定義、夢主ちゃんの言葉ストンと自分の心に入ってきました。とても素敵な作品です！！！！ (2020年5月10日 4時) (レス) id: 0e313d130c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅葉桜 | 作成日時：2020年5月2日 14時
