青紫 ページ15
時間はあっという間に過ぎていき、卒業式当日になった。根津校長に名前を呼ばれ、いつも通りの返事をし、卒業証書を受け取った。
ちゃんと考え続けた。ヒーローの定義を。考えていると改めて哲学的なんだと感じた。
卒業式が終わり、友達はみんな涙して最後のHRとなった。もちろん私も涙を浮かべた。
私だってJK。これが最後の青春の日となる。欲を言えばもっとアオハルしたかったし！
「A〜！私たちズッ友だからね！絶対1年に1回…いや1ヶ月…いや1週間に1回は会お!!約束！」
「いや束縛激しいメンヘラかよ。」
「ホント事務所先東と西で結構離れちゃうから一緒に活動することは少ないよね、やば、目から鼻水止まらないんだけど。」
『ハンカチいる？あ、でも鼻水ならティッシュか。』
「優しさを恵んでやれ。」
この仲間ともいつ会えるか分からなくなる。どうか、大人になって会うときも全員で笑顔で会いたいな。
「じゃ、多分各々したいことあると思うんで、一旦解散！で、最後の通学路を4人で帰ろう！」
「さんせー！じゃ私後輩に呼ばれてるからー！」
「え、ウソ。花のことは信じてたのにー！」
『私も。ちょっと行ってくるねー。』
「A行動移すのはやっ！」
「じゃ、ゲート前に集合！」
私はしっかりと鞄を持って教室を出た。もう今日を終えればヒーロー。少し心細くなるな。私は足早に階段を駆け上がり……屋上の扉を開いた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 28人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
紅葉桜(プロフ) - 過眠さん» ありがとうございます！しっかり伝わってて良かったです笑素敵な作品だなんて嬉しいです笑 (2020年5月10日 8時) (
レス) id: e8ee42e7f8 (このIDを非表示/違反報告)
過眠(プロフ) - 一気に読んじゃいました！！ヒーローの定義、夢主ちゃんの言葉ストンと自分の心に入ってきました。とても素敵な作品です！！！！ (2020年5月10日 4時) (レス) id: 0e313d130c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：紅葉桜 | 作成日時：2020年5月2日 14時
