【イナイレ】信じるココロその8！ (ページ5)

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343話ページ5

翌日の朝、いつものように食堂に行くとAの姿がなかった。その事は俺だけじゃなくて他のみんなも気づいているようだった。

壁山「あれ？今日はAさん遅いんすね」

染岡「昨日は試合だったから張り切ってたんだろ。なあ、鬼道」

鬼道「……あ、ああ」

『ある人を探しに来たの』

『…一人に、しないで……』

人探し、か……

今日は練習もないし、一日自由にできる日だ。
……あいつなら朝早くから行ってるかもしれない。

そんなことを考えながら黙々とご飯を食べていると染岡がヒソヒソと俺に言ってきた。

染岡「鬼道、チャンスじゃねぇか。今から起こしに行ってその勢いで誘っちまえよ」

鬼道「……悪いが染岡。Aはもう起きてると思うぞ」

染岡「…は？なんでだよ」

鬼道「俺達がここに来たとき、Aが言っただろ。"人探しに来た"って」

染岡「あー確か言ってたな……」

そこまで言うと染岡は気付いたらしく「じゃあ！」と少し目を見開いた。

鬼道「ああ。今日はマネージャー、コーチ、選手関係なしに一日フリーだ。そんな日に人探しに行かないほど要領は悪くない」

染岡「でもよ、あいついっつも起きるの遅ぇだろ。んな早くいくかね…」

鬼道「…確かにいつもだったらそうだろうけど、今日は滅多にない休日だ。人探しなんて一日で見つかるようなもんじゃない。時間を無駄にしたくないから朝早くから出るだろう」

染岡「Aってアホだけど要領は良いんだな」

鬼道「そこだけが自慢できるところだな」

……別に(デートっぽいのが)楽しみじゃなかったわけじゃない。

昨日のAの寝言が頭から離れない。

俺達に言えないようなことを、今、Aがしていると思うと……

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―――居ても立っても居られない。

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