【イナイレ】信じるココロその8！ (ページ38)

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376話ページ38

「ったく、Aは逃げ足が速いなー」と円堂に苦笑されながら私が去っていた後の事を教えてもらった。

A「……フィディオに悪いことしちゃったな…」

佐久間「Aちゃん…あの……」

A「佐久間も有人も……ごめんね。感情が入るといつもああなるんだ。昔からの癖だから、謝らなくてもいいよ。二人は何も悪くないんだし」

鬼道「…だが、俺は少しやりすぎたのかもしれない……」

A「…有人、アジア戦で不動と連携技したんでしょ？」

鬼道「知ってたのか…」

A「リカから聞いたよ。二人とも犬猿の仲って感じだったのに息ピッタリだったって。それで私も興味持ってさ、その試合だけ監督に見せてもらったんだ。本当に息ピッタリだったね。その場での完成技だし」

そこまで言って私は「ははっ」と笑った。この笑いは嘲笑だったかもしれないね。

A「……それ聞いて、有人やイナズマジャパンのみんなも不動の事をちゃんと理解しようとしてるんだなって思った。特に有人は不器用だから、有人なりに知ろうとしたんだなって思ったの。なのに……私はそんな二人を感情任せに怒鳴っちゃって、何様のつもりだって感じだったよね…」

私には、この二人を怒鳴る権利なんかないのに……
二人よりもずっと、私は酷いことをしてきたんだから…

ほんと、お調子者だね。

自嘲気味になってきた私に佐久間が「Aちゃんは正しいよ」と言いだした。

佐久間「…俺、あいつの事まだちゃんと理解できてない。まだあの時のことが頭によぎって…不動を悪者として捉えちまう……だから、Aちゃんに言われて、俺がやってたことは最低な事なんだって気づけたよ」

A「…佐久間、そんな事ないよ。私は善人じゃない」

鬼道「だが、お前のおかげで気づけたんだ。今見なきゃいけないのは不動自身だと」

A「有人…」

……円堂達はやっぱり優しすぎだよ。

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