【イナイレ】信じるココロその8！ (ページ25)

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363話ページ25

影山を追って入った時と同じように木に登り、塀を伝って宿舎に入った。

A「影山！！」

自分が結成したチームの練習を見ながらベンチに座っている影山の前に仁王立ちした。

影山「……」

A「…最初からこうするつもりだったの？」

影山「そうだといったら、お前はどうする？」

A「っいい加減こんなことするのやめろよ！いったい何人、傷つければ気が済むの!? 人を道具みたいにして……サッカーを何だと思ってる!!」

影山「何度も言っているだろう。……復讐の"道具"だ」

冷たい、冷めた目と淡々とした口調でそう言い切った。

……なんでだよ。

A「…なんで、そんなにサッカーが憎いのに、サッカーが上手くなる練習を私達に教えたの……」

そういうと、影山はピクッと普段とは違う反応を見せた。

ああ、やっぱり……そうなんだ。

A「本当は好きなんでしょ、サッカー。じゃなきゃ、あんな上手くなるように教えられないもん！」

影山「……何と私を見間違えているんだ。

サッカーが好きで、お前を上達させたのは……

＿＿＿お前の兄だろう」

A「確かに、最初に教えてくれたのもお兄ちゃんで、練習に毎日付き合ってくれたのもお兄ちゃんだった。でも、貴方がした特訓は、人を傷つけてしまうほどの威力を持つ必殺技ができたり、超人的な体力を手にれたりするけど…！あまり大怪我は負わなかったし、自身の力が発揮される練習だった。佐久間の技だって……本当は……!!!」

影山「…そんな話をして、私を止められると思っているのか。生憎、お前が怪我をしなかったのは"運が良かっただけ"だ。お前には人並み以上の回復力がある。それが仇になって、私の計画は崩れ落ちた。そしてお前の大切な奴らが被害に遭っている……そうじゃないのか？」

そう言われた途端、私は何も言い返すことができなかった。

……自分が"普通の人"とは違うことは知ってる。

昔からそうだった。すごく不思議に思ってた。

いろんな人に、影で蔑まされていたこと、"化け物"扱いされたこと……

＿＿＿＿人に、大怪我を負わせてしまった事……

そんな自分が嫌だった。
だからいつも一人で練習してた。

そんな時に……
私の力を気持ち悪がらずに、厳しいけど、ちゃんとまっすぐ見てくれてた……

貴方に少し、救われていたんだよ―――――――。

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