【イナイレ】信じるココロその8！ (ページ18)

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356話ページ18

Aside

私は走っていた。バスに乗ればいい話だけど、待つ時間も今は惜しい。

早く…早く……！

アイツが、オルフェウスを狙っているのは夏未からの情報で分かったし、監督さんが連れ去られた今……アイツがそこに行くまで時間はかからない！

A「もっと速く動いてよ！！」

前を見れば、オルフェウスの宿舎が見えた。

あとすこし…！？

あと少しで着く…そう思っていた時、オルフェウスの宿舎の前に黒い車が止まっているのに気づいた。

まさか…もう……！！

でも、このまま迂闊に突っ込んではダメだ。もしかしたら別の人かもしれないし。

A「少し様子見だな」

幸い、ここイタリアエリアは木が多くて、隠れて様子を見るには最適だった。私は宿舎の近くの木に登り、そこでじっと待つことにした。

上から見て見ると、グラウンドのベンチに金髪の顔の長い男が座っていた。少しっていうか、雰囲気が影山に似ていた。そんなことを考えていると、オルフェウスのキャプテンらしき子が、その男に向かって何か言っている。

監督なわけないよね…捕まってるんだし。
じゃやっぱりあいつ……

するとその男が話し出した。

「私は、本日より就任したイタリア代表の新しい監督だ」

その声を、私が聞き逃すわけがない。

その声を、私が忘れるわけがない。

その声を、私が…間違えるはずがない。

残念だね、影山。

いくら髪型や服装を変えたところで、私の目を欺けるわけないよ。

その声は何度も聞いてきたんだ。間違えるわけないでしょ。

影山だと確信した瞬間、私は木から飛び降りた。ちょうど、オルフェウスの宿舎の塀に乗るように。

A「待ちな」

その声に、オルフェウスの子達は驚いていた。

やっぱり…分かってたんだね。
影山の反応を見て、私はそう思った。

「君は…」

キャプテンらしき子が私に話しかけてきた。
いや、よく話しかけれるな。塀の上から登場してるのに。

A「あ、ごめんね、こんな所から。怪しいもんじゃないよ」

「知ってるよ。君、イナズマジャパンのコーチだろ？」

A「え…」

そんな有名だったの！？

「エドガーから聞いたんだ。俺は…」

A「ごめん、自己紹介は後で。今は……」

そう言いながら塀の上から飛び降りる。

A「今はこいつを止めないとね」

影山とオルフェウスの子達の間に着地した。

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